どうしても高い分配金のファンドを選びがちだが……(イラスト/宗誠二郎)

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先日とある方(仮にAさんとします)から「深野さんの今度の本でおススメしている毎月分配型ファンドはどれも分配金が少なくって、魅力的じゃないですね」と言われました。

高い分配金を選んでしまう過ちの理由

 Aさんは本を買った後、前半部分を読み飛ばして6章の「おすすめできる健全な毎月分配型投資信託はこの8本!」を読んだようですが、その後、私がご説明を差し上げたところ「分配金の多寡で選んではダメですね」と納得をしてくれました。

 Aさんに話しをしていて、このくだりは一般の方にも役に立つのではないかと思い、今回の記事にしてみました。ちなみに私の近著『あなたの毎月分配型投資信託が危ない!』をすでに読まれた方は、内容が重複することをあらかじめお断りしておきます。

 まず、私がAさんにお話ししたのは「分配金の健全性」です。

 この連載でも何回も触れていますが、毎月の分配金はファンドの運用益から出来る限り支払うべきだと私は考えています。

 つまり、毎月の分配金が100円(1万口あたり)あっても、ファンドの運用益が50円しかなければ、差額の50円分はこれまでの積み立て分、もしくは元本を取り崩して支払っている計算になります(詳しくは連載の第2回をご覧ください)。

 「なんだ、当たり前の話しじゃないか」と思われるかもしれませんが、驚いたことに世の中に出回っている毎月分配型ファンドの多くは、取り崩しをしているのが実情です。

 聡明なAさんはこの説明をしただけでも「なるほど、そういうことか」と納得されましたが、私は引き続き、ファンドの運用益の算出方法(本に掲載されている方法と同じ)についてもご説明させていただきました。

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