中国西安市で15日に発生した反日デモで、同市に住む51歳の男性が日本車に乗っていたことが原因で反日デモの暴徒に襲われ、頭蓋骨陥没の重症を追っていたことが分かった。中国青年網が報じた。

 男性は当日、家族とともにトヨタのカローラに乗って買い物に出かけていた。同市で反日デモが発生していることを知っていた男性は、デモ活動が行われている場所を避けて運転していたが、反日デモの群集に遭遇してしまったという。

 男性は急いで車を後進させようとしたのだが、車はすでに群集に囲まれており、手に棍棒や鎖、ブロックなどを持った数十人が男性のカローラを破壊しはじめた。

 車から降りた男性の家族は、「苦労して貯めたお金で買った車だ」と述べ、破壊しないよう暴徒を説得していたところ、男性はすでに暴徒から殴られ、血を流して道路に倒れていたという。その後、群集の一部が救急車を呼び、男性の手当てを手伝ったというが、ほとんどの暴徒たちは写真を撮影したり、新しい攻撃対象を探していたりしていた。

 病院に搬送された男性は手術を受け、意識は回復したが、右半身の運動能力と言語能力に障害が残った。当局は撮影された写真をもとに犯人を捜しているが、まだ見つかっていない。(編集担当:及川源十郎)