「図解」から「図観」へ〜概念を「マンダラ化」する/村山 昇
【設問】「リスク(risk)」という概念をあなたなりに定義し、図に表現しなさい。───「図解」がひとつのリテラシーとして注目されつつあるが、ここでは、さらにその発展形として「図観」というものを「マンダラ」をキーワードに考えてみたい。
◆図解表現としての「マンダラ」
「図解」という思考手法・表現手法が、ビジネス現場では、ひとつの重要なリテラシーとして認識されるようになってきた。
私は1994年、当時、出版社で雑誌の編集に携わっていたが、「これからは、紙の上に文字と写真を載せて記事にしていればいい時代ではなくなる。モニターの画面上で情報を摂取するのが主流になるときに、どういった形の情報の表現が必要になってくるのか。受け手がもっと直観的に、インパクトをもって、内容を理解するための新しい表現として何が開発されるべきか」といった問題意識をもって、米国に留学をした。私は米国のグラフィックデザイン界で進む「情報の視覚化」の分野に身を置き、先進的な情報地図やダイヤグラム、モデル図などを研究した。
さて、図解的表現の分布を整理すると下図のようになるだろうか。
「地図・情報マップ」の世界はいまやどんどんその濃密化が進んでいる。カー・ナビゲーションシステムの画面にはより多くの情報が埋め込まれるようになっているし、「グーグル」などの地図にも店の情報やら広告情報が集積されている。 「ダイヤグラムやチャート」といった主に数量・時経変化を表す図もますます進化していて、そのデザインのよしあしはプレゼンテーションの印象を左右する大事な要素になっている。
また、物事の原理となる構造や仕組みを表す「モデル図」は、CG(コンピュター・グラフィックス)の発展でますます複雑化する傾向にある。テレビ番組などを観ていても、たとえば、宇宙の構成や人体のメカニズムなどが動的なモデル図で描かれ、視聴者はとても容易に理解ができる。
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◆図解表現としての「マンダラ」
「図解」という思考手法・表現手法が、ビジネス現場では、ひとつの重要なリテラシーとして認識されるようになってきた。
私は1994年、当時、出版社で雑誌の編集に携わっていたが、「これからは、紙の上に文字と写真を載せて記事にしていればいい時代ではなくなる。モニターの画面上で情報を摂取するのが主流になるときに、どういった形の情報の表現が必要になってくるのか。受け手がもっと直観的に、インパクトをもって、内容を理解するための新しい表現として何が開発されるべきか」といった問題意識をもって、米国に留学をした。私は米国のグラフィックデザイン界で進む「情報の視覚化」の分野に身を置き、先進的な情報地図やダイヤグラム、モデル図などを研究した。
「地図・情報マップ」の世界はいまやどんどんその濃密化が進んでいる。カー・ナビゲーションシステムの画面にはより多くの情報が埋め込まれるようになっているし、「グーグル」などの地図にも店の情報やら広告情報が集積されている。 「ダイヤグラムやチャート」といった主に数量・時経変化を表す図もますます進化していて、そのデザインのよしあしはプレゼンテーションの印象を左右する大事な要素になっている。
また、物事の原理となる構造や仕組みを表す「モデル図」は、CG(コンピュター・グラフィックス)の発展でますます複雑化する傾向にある。テレビ番組などを観ていても、たとえば、宇宙の構成や人体のメカニズムなどが動的なモデル図で描かれ、視聴者はとても容易に理解ができる。
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