鳳凰網は20日、7月23日に中国浙江省温州市で発生した高速鉄道列車追突事故の「記念コイン」が発行されたとの情報が流れ、当局が「ただの記念メダル」と釈明したことを報じた。

 「記念コイン」疑惑は、19日にネットユーザーが画像を公開したことで起こった。画像には「7・23特別重大鉄道事故現場救援・事後処理活動参加記念」と刻印された銀色のコイン状の物が写っていた。記事は、コインを発行したとされる同紙鹿城区に問い合わせたところ、「確かに出した」との回答があったと伝えた。

 同区はその後、「記念コイン」について「銀貨ではなく、ただの記念メダル。価格は30元(約360円)」とする説明文書を発表、貨幣価値がないことを強調した。同区は8月26日に「鉄道事故現場救援の総括大会」を開催、現場で救援活動や事後処理に当たった村幹部、村民、ボランティアなどを表彰しており、「記念メダル」はそこで渡したものだという。

 ネット上ではコインではなく「記念メダル」であれば大した問題ではないとする見方が多いが、「メダルではなく犠牲者記念碑にすべきだった」「事故報告もままならないのに表彰大会を開き、記念品を出すのは疑問」とメダルの発行になおも首をかしげるユーザーも見られた。(編集担当:柳川俊之)