K-FACROTY GALの岡田智美と藤澤夕海香
レースクイーンの成り立ちには諸説いろいろあるが、その中の一つに、80年代中ごろ「鈴鹿8耐」で、水着にスポンサーのロゴマークを入れたキャンギャルが登場したのが最初という説がある。それがもし有力であるとするならば、「鈴鹿8耐」は正にレースクイーン聖地。ここから全てが始まったといっても過言ではない。

藤澤夕海香 藤澤夕海香 藤澤夕海香
レーシングチーム「K-FACROTY GAL」の藤澤夕海香(ふじさわ ゆみか)


その後、コスチュームは水着の流行を取り入れハイレグが主流に。サーキットというアスファルトジャングルにハイレグを着た女の子が傘を指して立っているというミスマッチがセンセーショナルに報じられ、みるみるレースクイーンの存在が世に浸透していった。

それから25年…。今やサーキットでハイレグ姿のレースクイーンを見る機会は殆ど無い。その理由は流行の移り変わりに加え、盗撮まがいの悪質な海賊版ビデオの流通。また、家族連れも多く訪れるサーキットで、ハイレグ姿はふさわしくない等の理由から主催者側が自粛を呼びかけるなど、時代の移り変わりと共に取り巻く環境も様変わり。衰退の一途を辿ったという訳だ。

しかし、そんな流れの中、全レースカテゴリを通して1チームだけ、ハイレグを採用しているチームがある。「K-FACROTY GAL」だ。その看板娘である岡田智美は、「鈴鹿8耐」に登場する時は必ずハイレグ。レースクイーン黎明期を知る古いファンたちにとって、唯一の拠り所となっている。そこで今回は、絶滅寸前のなぜハイレグを着続けているのか!?本人を直撃してみることにした。

岡田智美 岡田智美 岡田智美
レーシングチーム「K-FACROTY GAL」の岡田智美


――まずはレースクイーンになったきっかけを教えてください。

岡田智美(以下、岡田):簡単に言っちゃいますと、「小さい頃からの夢」でした。「レース場にいる、傘をもったキレイなお姉さんになる。」とずっと思っていました。でも、どうやってなるのかよくわからないまま大きくなり、そして、脚線美コンテストでグランプリを頂いたのをきっかけに、事務所に入ってオーディションを受けてお仕事をGETする事を知りました。(笑)そして夢だったレースクイーンのお仕事が出来るようになりました。

――初めてハイレグを着た感想は?

岡田:初めに、コスチュームを目にした時は、正直ビックリしましたよ〜!「えっ!!」って感じで。でもお仕事としてのコスチュームなので頑張って着ましたよ。恥ずかしいというか、それよりも、似合っているかどうか不安でした。マネージャーに「大丈夫、堂々と胸を張って歩きなさい!」と言われたけれど…。着こなせているのか心配でした。

――ハイレグで人前に出るときの気分はどんなですか?

岡田:もちろん、レース場だから人前に出られますけれど…(笑)。目線がくるのは、特定の部分だけですから、イヤですよね〜。恥ずかしいですよね〜。ハイレグを着てみないとたぶんわからないと思いますよ〜。私の複雑な気持ちは…。でも、「このコスチュームを着られるものなら着てみなさい!!」と思ったりしちゃいますね〜(笑)

――至近距離で撮影される事に抵抗はありますか?

岡田:もちろん、抵抗ありありですよ〜。今のカメラは性能がいいですからね〜。ズームアップされたりとか…。どんだけ〜!?と思うぐらい撮り続ける人とかいますからね〜。

――全カテゴリーで唯一のハイレグですが…

岡田:そーですね〜。K-FACTORYのコスチュームだけですよね〜。まぁ〜目立っていいんじゃないですか!? 似たようなコスチュームよりもインパクト大!!だし、チーム名、スポンサー名も覚えてくれるし、忘れられないでしょう!!やっぱり目立ってナンボ!!でしょ!! 目立つ事は好きですから〜(笑)

――ハイレグを着続けた理由は何ですか?

岡田:それはやっぱりコスチュームですから。お仕事ですから。割り切ってますよ。正直な答えです。(笑)

――今年でレースクイーン引退するということですが決心した理由は何ですか?

岡田:実は3年前にRQ引退宣言をしたのですが…(笑)。なぜか、今年もお仕事をさせていただいちゃっています。レース・RQのお仕事がめちゃくちゃ好きなんでしょうね、私(笑)。でも体型が徐々に横に大きくなって、ハイレグを着こなせていないように感じています。でも、引退するとか言って、来年もハイレグを着ていたりして〜(笑)。わからないですね〜、未来の事ですから〜。来年も着る事が出来るように体型を元に戻し、美に磨きをかけたいと思っています。やる気マンマンでしょ!!(笑)

――最後にお聞きします。岡田さんにとってハイレグとは?

岡田:私にとってK-FACTORYの白のハイレグは、私の名前を広めてくれた物でもあり、毎年、美に磨きをかけるいい意味でのプレッシャーでもあり、今後、人生を語る上でなくてはならない話題の物であると思います。「ありがとう」って感じです。K-FACTORYの社長様に感謝しています。「ハイレグとは」私に自信を持たせてくれた大切なコスチュームです。


岡田智美の引退宣言と共にサーキットからハイレグが消えようとしている今年。レースクイーン黎明期にハイレグを世に広めた岡本夏生が再びハイレグを武器にテレビでブレイクしている。なんとも皮肉な巡り合わせだ。

(文・写真/矢沢隆則)

■関連サイト
岡田智美 - 公式サイト
藤澤夕海香 - 公式ブログ

■関連記事
鈴鹿8耐 レースクイーンGallery 「東本昌平 RIDE」 (2011年08月18日)
鈴鹿8耐・レースクイーン速報!(2011年08月05日)
SUPER GT レースクイーンGallery 「DUNLOP レースクイーン」(2011年08月03日)
レースクイーンのフォトギャラリー - livedoor SPORTS(画像1,600枚を掲載)