救急車まで「パクリ」が激増、警備員と手を組み患者を「送迎」―中国・浙江
「パクリ天国」として日々様々な「パクリもの」の話が伝えられる中国。浙江省温州市では「パクリ救急車」が激増、病院の警備員と関係を持って堂々と病院の敷地内に待機し、患者を「送迎」しているという。鳳凰網が伝えた。
温州市救急センターの調査によると、現在市内には正規の救急車が28台存在する一方で「パクリ救急車」が40台近く存在し、なおも増え続けているという。同センター責任者の話では、「パクリ救急車」の外観は「プロでなければほとんど見分けがつかない」ほど手の込んだものだというが、その中身はいたってお粗末とのこと。正規の救急車がGPSや心電図、酸素ボンベ、AED、呼吸器など1000万円以上の機器を備えているのに対して、「パクリ救急車」は酸素缶など総額1万円ちょっとの設備しかないという。
何の資格もないニセ救急車が病院に入り込んで患者を乗せることは、病院内の人間と通じていない限り不可能であるが、最近では警備員に「仲介業務」を依頼するケースが増えている。警備員が病院の入口で退院患者などの「客引き」をおこない、客が捕まるとニセ救急車が「出動」、患者を自宅まで送るというのが一般的なサービスだという。
同市では、特にお年寄りの患者が退院した際に家族が安全のために救急車を呼ぶことが習慣になっており、正規の救急車も対応はしているようだ。しかし手配が難しいため「パクリ救急車」に活躍の隙を与えてしまっているとものと見られている。(編集担当:柳川俊之)
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