「働くことを切り拓く力」について、キャリア形成の5つの要素「CROSS-ing」モデルを用いて説明する。

◆キャリアを形成する5つの要素:CROSS
 人はどういう意識で職業を選び、どう仕事を発展させ、実績を生み、何を目指して進んで、キャリアを形成していくのだろうか。―――それにつきひとつの考察を試みたのが図1である。



 私はキャリア形成の要素として次の5つをあげる。
  1)能力を豊かにする〈enriching CAPABILITY〉
  2)ロールモデルを持つ〈having a ROLE MODEL〉
  3)機会を見出す〈finding an OPPOURTUNITY〉
  4)意義を与える〈giving SIGNIFICANCE〉
  5)1〜4を統合する〈SYNTHESIZE〉

 この5つの要素を交差させるところで、私たちは職業選択をし、仕事を発展させ、実績をつくり、方向性を決めてキャリア形成を進めていく。
 次に図2はその5要素を詳しく示したものである。1〜4の要素はそれぞれに段階がある。この段階を経て統合されているほどその人は強いキャリア形成を行っていることになる。




〈1〉能力〈CAPABILITY〉の形成要素
 誰しも「能力がある・適性がある」という分野で職業選択をし、仕事したいと思う。これは第一段階として当然のことだ。

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