以前、某飲み会でお会いしたことのある

漆(うるし)紫穂子氏(品川女子学院校長)

が手がけられた「学校改革」の話をきちんと聴きたい
と思い、昨日(2009/07/02)行われた夕学五十講での
講演に参加しました。


本記事では、漆氏のお話の中から、

「人が動かない4つの理由」

と、「動かない人たち」を漆氏がどうやって
動かしてきたかについてご紹介したいと思います。


私立中高一貫校、「品川女子学院」創業者のひ孫であり、
前校長の娘である漆氏は、大学卒業後、都内の別の学校
の教員になっていました。

しかし、品川女子学院が危機的状況にあることを聴いた
漆氏は、1989年、28歳の時に同学院に入り、
たった1人からの改革に着手します。


当時の品川女子学院は、
中等部への入学応募者数がわずか28人。

1学年の生徒数が5人という時期もあり、
まさに廃校寸前でした。

しかし、学校改革に成功した今、
生徒数は1246人(平成20年現在)となり、
中等部への入学応募者数は約1800人と、
20年前の60倍へと増加しています。


さて、同学院に入ったばかりのころ、
漆氏が同僚などに現状を聞くと、
皆、異口同音に

「もう手遅れだよ・・・」

といったそうです。

ただし、誰もが

「同学院のどこが良くないか」

を指摘することはできたのです。


問題点がわかっていながらも、

「あきらめモード」

に入っていたんですね。

このため、改革の必要性をいくら訴えても、
なかなか動いてくれなかったと、漆氏は
当時を回想していました。


さて、孤軍奮闘する毎日の中で、
漆氏は

「人が動かない理由」

には以下の4種類があることに気づきます。

1 知らない(現状を実感として把握していない)

 内部にいると、厳しい現状でさえ日常になって
 しまい、危機感を失っていた。

2 責任を取りたくない

 賛意を表明してしまうと、失敗したときに
 自分の立場が悪くなるから。
 現場での協力はするが、賛成はしないという
 人もいた。

3 めんどくさい


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