JRT四国放送

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これまで長年にわたって県政・市政の重要課題であり続けてきた新ホール整備問題。

2026年こそ、進展はみられるのでしょうか。

事業者の公募に2度にわたって申し込みがなく、暗唱に乗り上げた格好の新ホールについて、専門家に2026年の行方を占ってもらいました。

2025年、事業者の公募が2度に渡って不調に終わった、藍場浜での新ホール整備計画。

後藤田知事は、事業費や工期を見直し、3度目の公募に臨む考えを明らかにしましたが、2025年内に新たな公募スキームが示されることはありませんでした。

2026年こそ!との期待が高まる中、専門家に今後の展望を聞きました。

(建築批評家・五十嵐太郎さん)
「単純に応募者がいないというのは、条件もそうでしょうし、やり方に不信、あんまり信用されていないのかなとも思う」

東北大学大学院教授、五十嵐太郎さん。

あいちトリエンナーレの芸術監督や、ヴェネツィアビエンナーレのキュレーターを歴任し、多くの著書を持つ都市建築学のスペシャリストです。

五十嵐さんは、入札不調の背景には、自治体としての信頼度が大きく関わっているのではないかと指摘します。

(建築批評家・五十嵐太郎さん)
「そもそもコンペというのはある種、外に対しても自治体が手続きを経て、多くの人に案を出してもらって、そこから選んでつくると約束をしているようなものでもあるので、あんまり簡単に反故にされると自治体の信用に関わる」
「せっかく、一度きちんとしたコンペで審査員が選んで、しっかり考えられた案がすでにあるのに、急いであまり熟慮されていない案をむりやり建てるのは、長期的に見ると損なのかなと思う」

一方、建築費の高騰は、今後もしばらく続くとみられ、着工が遅れるほど状況は更に悪化すると言います。

(建築批評家・五十嵐太郎さん)
「建設費ってどんどん上がって高騰している。中野サンプラザが中止になったり、名古屋駅周辺の再開発も見直し・中止になっているので、着工を遅らせれば遅らせるほど、さらに値段は上がっていくので」
「元々(計画変更)は、値段を下げることが名目だったと思うが、あまり得策ではない方に向かっているように感じる」

また、五十嵐さんは「ホール」はマチのシンボルとして長く愛される存在でなくてはならず、「建てる」ことが目的になってはいけないと主張します。

(建築批評家・五十嵐太郎さん)
「ハコモノ行政批判ってあるが、本当にただ造るだけでいいなら、本当にただの“ハコ”ができて何の付加価値もない、ただホールができることになる」
「やっぱり、何十年間に一度とかのプロジェクトであれば、そのマチにとってもシンボルになったり、重要な施設になって欲しいと思う」
「建築ってそんな1週間、2週間やって終わりのイベントとは違うし、政治家が何年在籍しているという話よりも、もっと長いスパンでマチに残っていくので、長期的な視点で何をそのマチに作っていくといいかっていうのは、実はすごく大事」

構想から30年あまり、新ホールができるために、行政と県民に求められるものとは何なのでしょうか。

(建築批評家・五十嵐太郎さん)
「日本であんまり無いなと思っているのが、行政がこれからマチをどうしようとか、こういう建物を建てるという公共建築についての積極的な情報を伝えていくのが少ない」
「どういうものを造るかというのを、行政はなるべく情報開示していった方がいい」
「多くの市民が関心を持ったらいいと思う。どういうホールが欲しいかということを、自分事として思ったら良いと思う」

時に、政治的な対立の渦中に置かれ、行政のトップが変わる度、前進と後退を繰り返してきた新ホール計画。

2026年はどのような展開を見せるのか。

私たち県民もその動向に関心を持ち、注視する必要があります。

2026年こそ、進展を見せてほしい新ホール計画について、都市建築学が専門の五十嵐太郎さんに話を聞きました。