上木彩矢
 今年3月にシングル「Communication Break」でデビュー。2作目のシングル「ピエロ」でB'zの楽曲をカバーしたことが話題を呼び、ビジュアルイメージのみならずその歌唱力の高さから一躍、注目の女性ロックボーカリストとして台頭した上木彩矢。デビューからわずか4ヶ月でファーストアルバム「Secret Code」を発売、今月22日には自身初のワンマンライブ「AYA KAMIKI LIVE 2006」の東京公演がShibuya O-EASTにて行われた。

 6日の大阪・BIG CATでの公演に続き、この日のチケットも全て完売。開演時刻の19時が近づき、フロアを埋め尽くした観客の興奮が高まっていく中、黒のタイトなライダースとクラッシュジーンズを身にまとった上木彩矢がステージに登場。彼女の存在を世に広く知らしめる作品となった「ピエロ」から勢いよくライブがスタートした。続いて、乾いたアコースティックギターがリズムを刻む「Communication Break」から歪んだエレキギターが鳴り響く「プライド オブ プレイス」へと彼女の歌声は激しさを増していき、次に「傷だらけでも抱きしめて」から「Believe in YOU」へとその表情は切なさを帯びて疾走する。

 「知ってる方も知らない方も聴いて欲しい」と、メジャーデビュー前にインディーズで発売した2枚のミニアルバム「CONSTELLATION」「ROCK ON」の中から「A constellation」「CRAZY」「Always」の3曲を披露。アルバム「Secret Code」のラストを飾る「フレンズ」では、大切な人に感謝の気持ちを伝える様に歌い掛けると、客席からは大きな手拍子とともに拳が突き上がる。歌い終えてから彼女は「みんなと一緒に歌いたいと思って作った曲です。念願が叶って嬉しいです。」とライブ前半戦を終えた。

 11月1日に発売となった4作目のシングル「眠っていた気持ち 眠っていたココロ」。「本当の自分って分からないよね。この曲を切っ掛けに自分探しをしてみては如何でしょう」と新曲を披露すると、続けてカップリング収録曲の「約束の場所で」をしっとりと歌い上げる。そしてここからが彼女の本領発揮となるアップテンポなナンバーを連発。「Can't stop fallin' in LOVE」と「Secret Code」でクールな大人の女性の一面を見せたかと思うと、「I Sing This Song For You」「☆シュビ ドゥ ビバ☆」「Bounce, Bounce, Bounce」では明るく元気な女の子の様に、歌う表情にも笑顔がこぼれる。観客の、彼女に負けじと拳を一斉に振り上げ、飛び跳ね、共に歌ってそれに応える姿に、歌い終えた彼女は「みんな本当にありがとう」と手を振り、本編のステージを後にした。

 アンコールに呼ばれて再びステージに戻った彼女は、「私の大好きな曲を一緒に歌いましょう」と、「夏のある日」を気持ち良さそうに体を揺らしながら歌う。そしてこの日最後の曲となった3作目のシングル「もう君だけを離したりはしない」。デビューから8ヶ月の初ワンマンライブのステージで、別れを惜しむ様に客席を見つめながら歌い歩き、彼女はキスを投げてステージを去っていった。

演奏曲目
01. ピエロ
02. Communication Break
03. プライド オブ プレイス
04. 傷だらけでも抱きしめて
05. Believe in YOU
06. A constellation
07. CRAZY
08. Always
09. フレンズ
10. 眠っていた気持ち 眠っていたココロ
11. 約束の場所で
12. Can't stop fallin' in LOVE
13. I Sing This Song For You
14. ☆シュビ ドゥ ビバ☆
15. Secret Code
16. Bounce, Bounce, Bounce
- アンコール -
17. 夏のある日
18. もう君だけを離したりはしない

上木彩矢 - アーティスト情報

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