「Secret Code」<br>2006年07月12日発売<br>3.059円 (税込) / GZCA-5084

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 2006年3月にシングル「Communication Break」でデビューして以来、3ヶ月連続のシングル発売を経て、7月12日に発売となった上木彩矢のファーストアルバム「Secret Code」。デビューから4ヶ月という短期間で発売されたこのアルバムは、B'zのカバー曲「ピエロ」を除いて全曲本人による作詞となっている。曲順を眺めると、1曲目から3曲目にシングル曲を惜しみもなく持ってくるあたりに、彼女の男勝りな思い切りの良さを感じさせる。これまで発売されたシングルを通じてリスナーが描いてきた“強くてカッコいい女”上木彩矢のイメージ。その流れは表題曲である「Secret Code」へと続いて行く。

 アルバムでは、これまでのシングルではあまり目にすることのなかった上木彩矢の様々な表情が見えてくる。「Bounce, Bounce, Bounce」では躍動感に満ちた元気の良さをアップテンポなリズムに乗せ、「プライド オブ プレイス」では誇り高き強さを胸に、激しいギターに合わせて拳を突き上げる。

 位置的にもこのアルバムの中心的存在となる楽曲、ゆったりとしたミドルテンポの「夏のある日」。誰もが幼少期に体験した懐かしい夏の情景を歌い上げる彼女の優しい歌声が印象的だが、歌詞のテーマは深く、聴く者の背中を後押ししてくれる強さを秘めている。

 後半スタートは彼女の本領発揮となる場所、ライブでオーディエンスと一体となって盛り上がること間違いなしの疾走感溢れるナンバー「I Sing This Song For You」から。「Believe in YOU」では逢えない孤独の中で温もりを求めてしまう寂しさを、「Can't stop fallin in LOVE」では抑え切れない強い想いと同時に、別離への不安を切なく歌い上げ、彼女の女性らしい一面が顔を覗かせる。シリアスムードは「Changing The World」でクライマックスに達し、ダークで鬱蒼とした世界の中で、心情を一つ一つ言葉にしていく。抽象的な歌詞だが、所々に隠された“Secret Code”が深く胸に突き刺さる。

 ラストは、エンディングを締めくくるに相応しい壮大なスケールの楽曲「フレンズ」。大切な人に「ありがとう」と感謝の気持ちを込め、「いつかきっとここでまた会おうよ」と再会を誓い、手を振って歩き出して行く。

 強さだけでなく、明るさ、優しさ、寂しさ、切なさ、弱さといった様々な上木彩矢の表情がこのアルバムには詰まっている。サウンドのアレンジも豊かだが、一貫して言えるのはどの楽曲にも彼女の前向きなメッセージが込められているということ。それは聴く者にとって、新たな一歩を踏み出すきっかけになることもあるだろう。

 上木彩矢の魅力の一つでもある、歪んだギターサウンドと相性のいい、力強く伸びやかなボーカルは、ライブへとリンクする。7月16日にはBLACK KAMIKI / WHITE AYA、2人の上木彩矢が東京・渋谷にてインストアライブを敢行。更に、11月6日には大阪BIG CATにて、11月22日には東京Shibuya O-EASTでのワンマンライブが決定している。

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収録曲
01. Communication Break(3月15日発売)
02. ピエロ(4月12日発売)
03. もう君だけを離したりはしない(5月31日発売)
04. Secret Code
05. Bounce, Bounce, Bounce
06. プライド オブ プレイス
07. 夏のある日
08. I Sing This Song For You
09. 傷だらけでも抱きしめて
10. Believe in YOU
11. Can't stop fallin in LOVE
12. Changing The World
13. フレンズ

上木彩矢 - アーティスト情報

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