日本維新の会代表から近々退任することを表明した馬場伸幸氏

写真拡大

 11月11日に召集された特別国会で首相指名選挙がおこなわれ、内閣総理大臣が決まる。

 日本維新の会は、10日夜、両院議員総会を開き、1回めの投票で決まらず、決選投票になった際、つまり1回めと2回めともに、馬場伸幸代表に投票する方針を決めた。

 馬場氏は11月6日夜、自身のXで、近く実施される党の代表選について《出馬しないことを決意しました。人心を一新し日本維新の会が再スタートを切る事が肝要であると思います》などと投稿していた。

 日本維新の会の代表選は、11月17日告示、12月1日投開票で、11月8日の立候補者説明会には、守島正衆院議員(大阪2区)の関係者と空本誠喜衆院議員(広島4区)が出席していた。

 そのため、維新が示した首相指名選挙での方針について、Xではあきれる声が相次いでいる。

《馬場さん辞めるんちゃうの?意味がわからん。》

《どうせ無効票になるなら 吉村か橋下でも書いたら?》

《代表変わるんやしせっかくだから「玉木」って書いて自民脅したらいいんじゃないの》

《これでは自民が得するだけだ。なぜ、維新と国民民主は自民が得する行動ばかりするのか。第二第三の自民党のつもりなのか。これでは選挙で自民が勝ったのと同じではないか。》

 政治担当記者がこう話す。

「説明会に関係者が出席した守島氏は、大阪府知事で党の共同代表の吉村洋文氏に近く、吉村氏に立候補を働きかけています。代表が守島氏や空本氏では、維新の支持率回復につながるとは考えづらく、おそらく吉村氏は出馬することになるのではないでしょうか」

 日本維新の会関係者がこう語る。

「馬場代表に投票することは、次の代表が決まっていないから、やむを得ない措置なのです。総選挙は議席数を減らしたとはいえ、馬場さんをトップに戦ったわけですから。

 維新には、国政選挙や統一地方選のあとに代表選の是非を判断するという党の規約がありますが、これを見直し、自民党のように3年とかの任期制にする必要があるのではないかという意見も出ています」

 日本維新の会の党規約には、

《代表の任期は、就任から衆院総選挙、参院通常選挙、統一地方選挙の公職選挙のうち、最も早いものの投票日後90日に当たる日までとし、重ねて就任できるものとする》

《代表は、公職選挙の投票日から45日以内に、代表選挙を実施するかどうかを議決するための臨時の党大会を開催するものとする》

 などとある。

 選挙で敗れたことを想定してしない “強気” な姿勢が、今回は仇になったのかも。