[11.10 J1第36節 浦和 3-0 広島 埼玉]

 浦和レッズの一員として、10年6か月15日ぶりのゴールとなった。MF原口元気は後半35分の途中出場から6分後にダメ押しの3点目。「うれしい反面、これからだなという気持ちの2つ」と控えめに喜びを語った。

 マチェイ・スコルジャ監督からは当初ボランチで起用されていたが、前節・横浜F・マリノス戦に続いて今節も2列目での起用となった。2-0で迎えた後半41分、自陣からのカウンターをPA内で待ち構えると、右サイドのFW前田直輝から折り返しのボールが届いた。

「いい場所で待っていたことがポイントだった。一番自分が打ちやすいところで流れもせずに。僕の表現では“幅の調整”というが、それが一番いい“幅の調整”ができたので、そこで勝負あった」(原口)。ゴール前にはGK大迫敬介が立ちはだかっていたが、「大迫が読むかなと思っていたが、最後まで意外に動かなかった。最後は一番打ちやすいところにしっかり蹴れた」。ゴール右ポストに当てながら、復帰後初ゴールを沈めた。

 2014年夏からドイツでプレーしていた原口は、今年9月に浦和に復帰。待望の復帰後初ゴールは2014年4月26日のJ1第9節・柏レイソル戦(●2-3)以来の得点となった。「第一歩を早めに踏めたことは大きい」と手応えを語りつつも「もっと重要なゴールを決めなきゃいけない」と前を向く。「今日はそれは松尾(佑介)がやったので」。次のヒーローになるべく、さらなるゴールを誓った。

(取材・文 石川祐介)