厳しい表情の広島・スキッベ監督(撮影・金田祐二)

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 「明治安田J1、浦和3−0広島」(10日、埼玉スタジアム)

 2位広島は23本のシュートを打ち込むも最後までゴールを奪えず、浦和に敗れた。優勝を争うシーズン終盤で痛恨の3連敗。この日、首位神戸が引き分けたため、勝てば首位浮上だったが、完敗で勝ち点差は3に広がった。試合後、スキッベ監督は「自分たちのパフォーマンスには満足していますが、やはり結果には満足できない」と唇をかんだ。

 前半は広島が試合を支配し、シュートの雨を降らせた。だがGK西川を中心に浦和の守備陣に耐えられる。すると45分、ゴール前でDF中野がMF松尾に入れ替わられ、先制ゴールを許した。一連のプレーで広島ベンチは浦和のMF渡邉のハンドをアピールしたが、認められず。ハーフタイム後も悪い流れを切り替えられないまま後半11分に追加点を許した。

 スキッベ監督は「1失点目が目の前でハンドがあったにもかかわらず、それを流されて失点してしまった。そういった動揺があり、後半の頭に切り換えられなかった」と判定に不満をのぞかせた。その上で「自分たちも良くなかったが、浦和はその時間、後半の頭の時間帯がすばらしかった」と相手をたたえた。

 後半41分には、途中出場のMF原口に決定的な3点目を奪われて万事休す。夏ごろからクラブ記録を塗り替える7連勝と破竹の勢いで勝ち点を重ねていたが、シーズンが佳境に入り急失速。首位の神戸が引き分けたことが救いだが、逆転優勝へ痛い1敗となった。首位から昨日勝利した3位町田まで、勝ち点差5の大混戦で残り2試合を迎える。