歌舞伎座『十二月大歌舞伎』の取材会に登場した中村獅童さん

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歌舞伎俳優の中村獅童さん(52)と尾上菊之助さん(47)が8日、歌舞伎座『十二月大歌舞伎』(12月3日〜26日)の取材会に登場し、息子たちとの共演について心境を明かしました。

『十二月大歌舞伎』で獅童さんは、息子の中村陽喜くん(6)と中村夏幹くん(4)と共に、演目『あらしのよるに』に出演。獅童さんはオオカミの“がぶ”を演じ、菊之助さんは山羊の“めい”を。そして陽喜くんは“幼いころのめい”を、夏幹くんは“幼いころのがぶ”を演じます。

『あらしのよるに』は絵本を原作にした歌舞伎で、オオカミだけど気のいいがぶと、愛らしくも芯の強い山羊のめいとの親密の友情を描いた物語で、これまでに2015年9月に南座で、2016年12月には歌舞伎座で、2018年11月には博多座で上演されてきました。

そして実はこの演目、2013年12月17日に亡くなった、獅童さんの母・小川陽子さんが「いつか獅童が主役をやれるようになったら、この作品をやらせてほしい」と内緒で企画書を提出していた、絵本を原作に歌舞伎として上演された作品だといいます。

そのことについて獅童さんは「思い入れのある作品に今度は、まさか自分の息子が“あらしのよるに”に出演するなんてことは、作った当初はまだ当然、陽喜も夏幹も生まれてませんでしたから、思ってなかったんですけど」としみじみ。

また、2人の配役については「どっちがオオカミをやるかでケンカになるかなと。そしたら陽喜はよくよく話を聞いたら、立役と女方両方やりたいそうで。だから全然ケンカにならずに、陽喜はめいをやりたい。なっちゃんは僕は絶対がぶって。もめることなくスムーズに決まりました」と笑顔で話しました。