【VTuber儒烏風亭らでん】芸能・芸術分野の知識を活かし、活動の幅を広げ続ける! 活動1周年を迎えた彼女がこれから目指すのは…?
落語の前座見習い、学芸員の資格も持つ異色のVTuber(バーチャルYouTuber)儒烏風亭らでんさん。YouTubeやXをメインに、芸能・芸術分野の知識をわかりやすく紹介する活動が話題を呼んでいます。ダ・ヴィンチWebでは、そんな彼女が「落語」の魅力をお届けするコラム『儒烏風亭らでんの落語がたり!』を連載中。今回は、連載を始めての心境や、自身の活動についてお話を伺いました。
活動と連載の両立は…
――らでんさんがデビューして9ヶ月目に、ダ・ヴィンチWebでの連載が始まりました。オファーが来たときの印象はいかがでしたか?
儒烏風亭らでんさん(以下、らでん):私で本当に大丈夫でしょうか!?という気持ちはありました。落語はとても好きなのですが、落語のサークルや研究会に所属していたわけではないので。それでも多少の不安要素はありつつも「挑戦しよう!」と思い、連載の依頼を受けました。
――様々な活動をしながら連載もやる、というのはやはり大変な部分もありますか?
らでん:そうですね。配信活動をしながらの連載なので、時期によってはスケジュールが詰まっていて…。あからさまに文章量が少ないものは忙しい時期に書いたものです(笑)。
――そうでしたか(笑)。コラム執筆において、気をつけていることや目標はありますか?
らでん:初心者向けコラムとして「わかりやすさ」と「聞きたくなるように」の2点を意識して書いています。「わかりやすさ」は難しい言葉を使わないのはもちろん、本編からちょっと脱線してみたり、ツッコミを入れてみたりという要素を入れています。「聞きたくなるように」は落語のサゲを書かないという点で、コラムを見た人の落語を聞きたい!という欲を引き出せたらなと! 実際に落語を聞いてほしくてコラムを書いているためですね。
軽井沢のマダムにカルチャーショック!?
――コラムでとりあげた落語作品に関連して質問です。第1回で紹介した『転失気』は、知ったかぶりの和尚が坊主にからかわれた話ですね。らでんさんは最近、からかわれた!騙された!という体験はありますか?
らでん:最近の騙された!は軽井沢のマダムに騙されました。目的地までどう行こうかと軽井沢で悩んでいると、近くを通りかかったマダムが「ああ! あそこまでだったらタクシーが安いわよ! 早いし!」と教えてくれました。それならばとタクシーに乗りました。……2万円でした。
――それは…痛い出費でしたね。
らでん:金銭感覚の違いに驚いた一日になりました(笑)。
――次に第3回で紹介した『死神』ですが、お話の中では「アジャラカモクレンテケレッツノパー」と唱えると死神が消えて患者さんが元気になるシーンがあります。らでんさんには心で唱えると元気になる言葉はありますか?
らでん:「ポムポム」ですね。私が好きな「ポムポムプリン」に由来します。なんだか心が軽くなる気がします。
――すごく可愛らしいですね(笑)。らでんさんらしい言葉です。
今後は3Dの身体を使って、さらに世界を広げたい
――ReGLOSS(らでんさん所属の5人組グループ)についてお聞かせください。皆さん9月にデビュー1周年を迎えられました。この1年で第一印象から最も印象が変わったメンバーは誰ですか?
らでん:一番印象が変わったのは奏(音乃瀬奏)ですね。最初に会ったときはおっとりした感じだったのですが、いまは子供っぽいところがありながらも意外としっかりしてるなあという印象です。
――なるほど。ちなみにReGLOSSメンバーとの最近のエピソードはありますか?
らでん:最近のエピソードはなんといっても初めての3Dライブです! たくさん歌って踊って、アンコールライブが終わった後みんなで「よかったね」って言い合ったことを覚えています。なんと! ライブの映像はYouTubeで見れちゃいます! ぜひ!
――最後に、らでんさんご自身のことについて質問です。現在、芸術やエンタメを中心に活動の幅を広げていますが、これから新たに挑戦したいことはなんですか?
らでん:3Dの身体を手に入れたので、今後はそれを活かした活動をしてみたいです。日本舞踊や能楽にも挑戦してみたいですね! 体を張った企画で、もっと芸術・芸能の世界を広げたいです。
――3Dでさらにパワーアップしたらでんさんが楽しみですね。らでんさんがこれまで1年間活動してきて一番楽しかった、幸せだと思った瞬間はなんですか?
らでん:リスナーさんの「○○美術館行ってきたよ!」「○○師匠の落語聞いてきたよ!」「自分の住んでる地域に面白いものがあったよ!」という報告はいつも私を幸せにしてくれます。
――2年目に突入した今、改めて“でん同士”(らでんさんのリスナーの愛称)たちに伝えたいことはありますか?
らでん:2年目も「好き」を発信し続けていきます! ついてきてください!
取材・文=佐々木侑生