『初対面でプロポーズ』『覚醒剤を打ってくれませんかと言われた』“ドン・ファン”元妻が裁判で証言

写真拡大

 「お金をパッとくれる人だからラッキー」。出会った日のことについて元妻が明かしました。

 須藤早貴被告(28)は2018年、夫で「紀州のドン・ファン」と呼ばれた資産家・野崎幸助さん(当時77)に何らかの方法で致死量の覚醒剤を摂取させ殺害した罪に問われていて、これまでの裁判で無罪を主張しています。

 11月8日に始まった被告人質問では、まず被告と野崎さんの結婚に至る経緯が尋ねられました。知人の紹介で事件の約半年前に出会った須藤被告。初対面にもかかわらず、野崎さんは現金100万円を渡し、真剣な顔でプロポーズしてきたといいます。

 それに対し、須藤被告は…

 (須藤早貴被告)「“お金をパッとくれる人だからラッキー。上手く付き合っていこう”と思いました」

 被告は、毎月100万円を支払うことや性的な関係を持たないことなどを条件として提示し、2018年2月に婚姻届を提出。しかし結婚後、当初の条件とは異なり、野崎さんは何度か性的な行為を求めてきたといいます。そして…

 (須藤早貴被告)「(満足できなくて)ダメだから『覚醒剤を打ってくれませんか』と言われました。『お金をくれたらいいよ』と冗談で言ったら、バッグから20万円を出して渡してきました」

 その後、被告は密売サイトで覚醒剤を入手しようと試み、証人尋問にも出廷した密売人に連絡。田辺市内のコンビニ近くで深夜に覚醒剤を受け取ったことも認めました。そのうえで、次のように話しました。

 (須藤早貴被告)「社長は寝ていたので夕方ぐらいに渡しました。『ありがとう』と言っていました。夕食の時に『あれは使い物にならん、ニセモノや』『お前にはもう頼まん』と言われました」

 それ以降、覚醒剤をめぐる話を野崎さんからされたことはないと説明。そして、5月に愛犬が死んだ後、野崎さんが「死にたい」と泣きながら訴えてきたとも主張しました。

 被告人質問は来週も行われます(※次回は11月11日)。