スポニチ

写真拡大

【連載インタビュー1回目】「素の志村けんさん」で人気のレッツゴーよしまさ(35)はモノマネ芸人と、アミューズメント系企業社員の“二刀流”。会社から正式に副業の許可を得てステージで芸を披露している。「人生100年時代」に従業員が柔軟に働ける環境が求められ、副業を認める企業が増えつつある中で、現代の働き方を先駆けて体現している。そんなよしまさは今、どのような生活を送っているのか、何を感じているのか、聞いてみた。(鈴木 美香)

 「副業の話ですが、それは僕のライフスタイルであり、幸福論になってくると思います」

 大手芸能事務所「太田プロダクション」に所属してすぐの2022年秋に「素の志村さん」でブレーク。あっという間に「ものまね王座決定戦」(フジテレビ)、「ものまねグランプリ」(日本テレビ)、「ザ・細かすぎて伝わらないモノマネ」(フジテレビ)の“3大ものまね特番”に欠かせない存在になるなど、よしまさはいまやモノマネ界のスターとなった。

 そんなよしまさが現在も会社員として働き続けていることを驚きを持って受け止める人は多い。だが、本人にとって“二刀流”はもともと描いていた未来だ。

 「周りの方々のご協力もあって、両立できています。忙しいのは事実ですが、サラリーマンの仕事についても手を抜くことは絶対にしませんし、週5日勤務も変わらずにやらせてもらっています。自分としては精神的にバランスがいいし、安心感も感じています。ありがたく感謝しています」

 学習院大在学中に「クレーンゲームが好き」という動機で就職活動行い、2012年に希望通りクレーンゲームを扱うアミューズメント系企業に就職。現在は週5日シフト制の職場で勤務。役職にも就き、アルバイトの指導も行っている。午前8時から午後5時までの勤務が終わると、テレビ番組の収録に向かい、モノマネ芸人としての仕事を行い、休日もレッツゴーよしまさとして活動する。

 「長い目で見たときに、モノマネ1本では何の保証もない。社会保険や厚生年金などもろもろ考えると、働きながらやった方がいい。最初からどちらか1本で…という考えは僕にはありませんでした。モノマネの仕事1本で行くとなると、いろんなものに追われて、このオーディションに受からないと…、最新の曲をやらないと…みたいなビジネス的な芸になってしまう気がして。好きなモノマネをして、好きな仕事をしているのでストレスはまったくないです」

 笑顔からは生活の充実ぶりが伝わってくる。

 「会社でもやりたいことがたくさんありますし、モノマネでもやりたいことがたくさんある。このライフスタイルをずっと続けていきたい。今、幸せです」

 躊躇(ちゅうちょ)なく「幸せ」と言い切るよしまさ。その幸福論に今後も迫っていきたい。