新幹線を利用する場合はいつも「自由席」で、座るために並ばなくていい「グリーン車」に乗っている人に憧れます…グリーン車に乗れる人はやはり「お金持ち」なのでしょうか?

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新幹線を利用する際、自由席で座るためには早くから並んでいる必要があります。確実に座りたい場合は、指定席かグリーン車の切符を購入した方がいいでしょう。 普段はグリーン車を利用しない場合、どんな人がグリーン車を利用するのか気になる方もいるでしょう。今回は、グリーン車や指定席、自由席の料金差やグリーン車を利用している方などについてご紹介します。

指定席・グリーン車・自由席の料金差はどれくらい?

新幹線の利用料金は、車両の種類だけでなく利用区間によっても変動します。新大阪から東京、博多から東新幹線を利用した場合の片道料金は、表1の通りです。なお、条件は以下とします。
 

・新大阪駅から東京駅
・通常期
・片道料金

表1

指定席 グリーン席 自由席 新大阪駅から東京駅 のぞみ 1万4720円 1万9590円 1万3870円 ひかり 1万4400円 1万9270円 1万3870円 こだま

※西日本旅客鉄道株式会社 JRおでかけネット「新幹線の特急料金 東海道・山陽新幹線の運賃・特急料金」を基に筆者作成
費用を比較すると、通常期では自由席とグリーン席で約5000円の差があります。
 

グリーン車を利用するのはどんな人?

株式会社JR東海エージェンシーの「新幹線ユーザープロファイル調査2023」によると、グリーン車を利用する方のうち44.1%が世帯年収1000万円を超えていました。
一方、最も多い年収帯は1000~1499万円(20%)、次いで600~799万円(15.9%)と年収が1000万円以下の方も少なからず利用していることが分かります。
また、利用している方の職業では会社員や経営者などのビジネスパーソンが89.6%、うち会社員が60%と、会社勤めの方がグリーン車を多く利用している結果です。東海道新幹線の利用目的のうち52.3%が出張やビジネス目的であることから、グリーン車を利用する方は年収が高いだけでなく、仕事関係で新幹線を利用する場合も多いと考えられるでしょう。
 

自由席でもなるべく座れる確率を上げるコツ

自由席のメリットは、乗る新幹線の時間に縛りがないことです。もし乗ろうと思っていた新幹線ですでに多くの人が並んでいる場合は、1本見逃して次の新幹線に乗る方法があります。1本見送ると次の新幹線では列の最前列に並べるため、座れる確率は高くなるでしょう。
また、トイレのある車両は便利ですが、座席数が少ない上に利用客が多くなることが予想されるため、座れない可能性があるでしょう。利用する予定がないのであれば、トイレのない車両を選ぶこともおすすめです。
 

利用する頻度が少ないなら指定席の利用も検討する

今回のケースだとグリーン車と自由席では片道5000円ほどの差がありますが、指定席と自由席の差は1000円ほどです。頻繁に新幹線を利用する方でなるべく費用をおさえたいなら自由席が向いていますが、利用頻度が少なく多少ならお金が出せる場合は指定席も検討することをおすすめします。
距離によっては自由席で座れなかったときよりも、指定席で確実に座った方が到着時の疲れが少なくなるでしょう。その後の予定も体力を残せるメリットがあります。
 

グリーン車は年収1000万円前後やビジネスパーソンの方が利用しているケースが多い

グリーン席と自由席では、片道で約5000円の差があります。往復で1万円近く変わるため、費用をおさえたいなら自由席や指定席を利用した方がいいでしょう。
グリーン車を利用する方の多くはビジネスパーソンで、年収は1000万円前後の方が多い結果でした。しかし、仕事で会社から指定されている可能性もあるため、一概に年収が高い方がグリーン車を利用しているとはいえないでしょう。
自由席を利用するときは、コツをつかんでおくと座れる確率を高められます。また、グリーン車の費用は出せないものの、少しなら多く費用を出せる場合は指定席の利用も選択肢の一つです。
 

出典

株式会社JR東海エージェンシー 私たちの強み 新幹線ユーザープロファイル調査2023
西日本旅客鉄道株式会社 JRおでかけネット 新幹線の特急料金 東海道・山陽新幹線の運賃・特急料金
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー