TDLの公式サイトから

写真拡大

東京ディズニーランド(TDL)の人気アトラクション「スプラッシュ・マウンテン」が、近いうちに消滅するのではないかと、ネット上で憶測が流れている。

人種差別の指摘もある映画が舞台になっていることから、運営会社も対応を検討していると報じられたこともある。今回は、同じエリアのショップが閉店することで「うわさ」が再燃したが、今後どうなるのだろうか。

映画「南部の唄」がテーマ、黒人の歴史に誤解を生むと批判も

スプラッシュ・マウンテンは、丸太ボートに冒険気分で乗って、落差16メートルの滝を滑り落ちるアトラクションだ。開園から9年後の1992年にオープンし、今でもトップクラスの人気がある。

1946年に公開された映画「南部の唄」の世界を再現しているが、アメリカでは、黒人の歴史に誤解を生むなどと批判も出た。先にオープンした2つの米テーマパークを巡っては、設定の変更を求める署名活動も起きたほどだ。

これに対し、米ウォルト・ディズニーは2020年6月、スプラッシュ・マウンテンについて、黒人女性を主人公に09年に公開されたアニメ映画「プリンセスと魔法のキス」に設定を変更すると発表した。このとき、TDLを運営するオリエンタルランドは、「東京ディズニーランドでの対応は検討中」だと朝日新聞などの取材に答えたと報じられた。

その後、米フロリダのテーマパークは、24年6月に「プリンセスと魔法のキス」の世界を再現した「ティアナのバイユー・アドベンチャー」をオープンさせた。米カリフォルニアのテーマパークでも、同年中にも、同じアトラクションがオープンすると報じられている。

そんな中で、日本では10月22日になって、「南部の唄」をモチーフにしたTDLのクリッターカントリーエリアにあるグッズショップ「フート&ハラー・ハイドアウト」が11月30日をもってクローズすると、TDLの公式サイトで発表された。

このことについて、「寂しい」との声が上がるとともに、スプラッシュ・マウンテン消滅のうわさも再び広まった。

黒人を主人公にした映画をテーマの新アトラクションに??

「このタイミングでこれは」「ある程度構えておいた方がいい」「ティアナのアトラクションになるかもね...」

黒人を主人公にしたアトラクションにすると、政治的正しさを求める、いわゆる「ポリコレ」になるのではないかとして、日本では行き過ぎだという声も一部であった。

TDLでは、映画「南部の唄」の挿入歌「ジッパ・ディー・ドゥー・ダー」のBGMが、22年8月にディズニーリゾートラインの駅舎から流れなくなっている。今回は、クリッターカントリーエリアのショップがなくなっており、オリエンタルランドがアトラクションをなくすための環境を作っているのではないかとの憶測さえ流れた。

ただ、TDLでは、3大マウンテンのもう1つ「スペース・マウンテン」がクローズし、27年にリニューアルオープンすることから、スプラッシュ・マウンテンはそれまでは温存するのではないかともうわさされた。

スプラッシュ・マウンテンをどうするのかについて、TDLの運営会社オリエンタルランドの広報部は10月24日、J-CASTニュースの取材に対し、「決定していることはございません」とメールで答えた。

今回、クリッターカントリーエリアのショップをクローズすることについて、「理由は回答しておりません」とし、今後のエリア展開についても、「施設の改廃の検討についてはお答えしておりません」と述べた。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)