ハネムーンで飛行機が墜落 ある偶然が命を救う
オーストラリアの小さな島の空港を飛び立った小型機に1組の日本人夫婦・新婚旅行中の聖一さんと陽子さんが乗っていた。モートン島でイルカの餌付けを楽しみ、ゴールドコーストへ帰る機内だった。この時、陽子さんのお腹には赤ちゃんがいたという。
陽子さんが「なんだか様子がおかしい。この飛行機、やけに低く飛んでる気がするの」と気づき、次の瞬間プロペラが止まった。その前、夫婦はモートン島である光景を見ていた。それは故障して動かなくなったのか、男性たちが飛行機を押している様子だった。そして2人はその飛行機に乗ってしまっていたのだ。
飛行機はみるみる急降下し、2人は必死に陽子さんのお腹の子供をかばったが、機体は海に墜落。2人ら乗客は放り出されてしまい、さらにその海は大荒れだった。
その時、浜辺で大いに盛り上がっている若者たちがいた。小型機が墜落したのは浜辺の近くのため、墜落の衝撃は凄まじかった。音が聞こえ、何かの事故か?と思った若者たちは荒れ狂う海にむかって駆け出した。実は若者たちはライフセーバー。しかしそこは夜の海。波も高く、潮の流れも速い。ライフセーバーとはいえ一歩間違えれば命を落としかねない。しかし、彼らは勇敢に救出活動を続け、救助隊が駆けつける前に何人もの命を救った。
乗客9人・パイロット1人を無事救助。陽子さんのお腹の赤ちゃんも無事で、その後、女の子を出産したという。海の男の象徴・セーラー服から、セイラちゃんと名付けられた。