ファンにあいさつをする山崎(撮影・佐々木彰尚)

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 「ヤクルト2−5広島」(3日、神宮球場)

 ホーム最終戦で、ヤクルト・山崎の9年間が幕を閉じた。笑顔の引退試合に、爆笑スピーチにはらしさ全開。それは高津監督が悩み、考え抜いた舞台でもあった。

 最終戦セレモニーで指揮官からのあいさつ。今季を振り返り、ファンに向けた謝罪と来季に向けた意気込みが続いた。すると、「昨日の青木の引退に続き、きょう山崎晃大朗が最後のゲームでした。非常に男前で。あ、中身が男前で。先輩からいじられ、後輩から嫌がられ、走攻守三拍子非常に微妙な選手でした」と説明した。

 セレモニー後には、「いろいろ考えたんだけど、真面目なコメントするより、やっぱり晃大朗らしく送り出してあげるのがいいのかなと思って」と悩んだ末のあいさつだったことを明かした指揮官。「ちょっと不謹慎かなとも思ったんだけども、あえていじらしてもらいました」とした。

 また山崎に対して「あいつは本当に自分の立場とか立ち位置とか、チームの中でのどういう存在なのかっていうのをすごく理解しているので。ここ足で山崎いきたいな、守備で山崎いきたいなと思って、ぱっとこうやって見た時にあいつと目が合うことがすごく多くて。それぐらいしっかり準備して、この場面は僕じゃないですかっていうアピールも含めてね、よく理解してくれてたんだなっていうのが何回もありました」と振り返り、「そんな決してね、派手なプレーをする、ホームランボコボコ打つわけでもないですけれども、よくチームを理解してくれている選手だなっていう思いが強いですね」と目尻を下げた。