気になる「iPhoneミラーリング」はどう使う? - iPhoneユーザーのためのMacのトリセツ
○A:MacとiPhoneのOSをそれぞれアップデートし、Macの「iPhoneミラーリング」アプリを使います
2024年9月17日にリリースされたmacOS SequoiaとiOS 18で大きな注目を集めている新機能のひとつが「iPhoneミラーリング」です。これは、iPhoneの画面をMacに表示し、iPhoneに触れることなく、MacからiPhoneを操作できる機能です。MacとiPhoneのOSをアップデートしたら、さっそく試してみたいですね。
○この機能は私のMacとiPhoneで使える?
まずは、iPhoneミラーリングを使うためのシステム条件を確認しましょう。
macOS SequoiaとiOS 18が必要です。そしてMacとiPhoneが同じApple Accountにサインインしている必要があります。
ほかにもいくつか条件があり、Appleのサポートサイトに詳しく記載されています。以下のスクリーンショットの通り、Appleのサポートサイトでは多くの用語にリンクが設定されているので、不明な用語があればこの記事からリンクをたどってみてください。
詳しいシステム条件はAppleのサポートサイトで確認できます
○iPhoneミラーリングを始める
システム条件を満たしていることを確認できたら、さっそく使ってみましょう。
上述のシステム条件にも記載されているとおり、iPhoneはロックされたままにしておきます。スタンバイ中でもかまいません。スタンバイとは、iPhoneを充電しながら横向きに置くと時計などが表示される状態のことです。
スタンバイの画面の一例です。画面をスワイプすると別の表示に変更できます
充電しながら横向きにおいてもスタンバイにならない場合は、「設定」を開き、「スタンバイ」をタップします
次の画面で「スタンバイ」をオンにします
言い方を変えると、iPhoneがロックされていないとiPhoneミラーリングは動作しません。したがって、iPhoneが目の届かないところにある場合でも、ほかの人がそのiPhoneを操作したり、iPhoneミラーリングで何をしているかを見たりすることはできないわけです。
○iPhoneミラーリングを始める
条件が整ったらさっそく使ってみましょう。macOS Sequoiaには新たに「iPhoneミラーリング」というアプリが追加されています。
MacのDockにある「iPhoneミラーリング」をクリックします
初めて使うときは説明が表示されます。「続ける」をタップします
最初に接続の許可や設定が必要です。Macにこの画面が表示されます
このとき、iPhoneにはMacとの接続を有効にするための画面が表示されます。iPhoneのパスコードを入力します。この後もiPhoneはロックがかかった状態なので、このまま接続の操作を続けられます
Macの画面がこのように変わります。iPhoneの通知がMacに表示されるようにするには「許可」をクリックします
「開始」をクリックします
iPhoneミラーリングの機能にロックがかかっています。Macのログインパスワードを入力してreturnキーを押します
iPhoneミラーリングが開始されました。Macに1つのウインドウとしてiPhoneの画面が表示されます
Macのアプリと同時に開いて使うことができます
iPhoneミラーリングを終了するには、Macの「iPhoneミラーリング」アプリを終了するか、iPhoneのロックを解除します。
iPhoneミラーリング中にiPhoneの画面を見ると、このようになっています
iPhoneのロックを解除すると、iPhoneミラーリングは終了し、Macにはこのように表示されます
○iPhoneミラーリングを操作する
初回の接続から終了までの流れは上述のとおりです。
ここからは、iPhoneミラーリングの操作方法を紹介していきます。
iPhoneミラーリングの上部にポインタを合わせると、ウインドウの枠が表示されます。上部にポインタを合わせ、ドラッグすると、iPhoneミラーリングのウインドウを移動できます
iPhoneではアプリのアイコンをタップすると起動しますが、Macではアイコンをクリックして起動します
iPhoneでアイコンなどを長く押す場面では、Macでクリックしたまま押し続けます
2本指で左右にスワイプすると、ホーム画面のページを移動できます
ポインタを上部に移動してホーム画面のアイコンをクリックするか、下部のバーをクリックすると、ホーム画面に戻ります
ポインタを上部に移動し、アプリスイッチャーのアイコンをクリックすると、アプリスイッチャーが表示されます
アプリスイッチャーです。2本指で左右にスワイプして表示されているアプリを左右に動かしたり、2本指でアプリを上へスワイプして終了したりします
最初の設定で通知を許可した場合は、iPhoneの通知がMacのアプリからの通知と同様に表示されます
Macの通知センターに、MacとiPhoneの両方の通知が表示されます
○iPhoneミラーリングはどういうときに便利なの?
このようにしてiPhoneに触れることなく、Mac側でiPhoneを操作することができるのがiPhoneミラーリングです。
では、どのような場面で便利なのでしょうか。いくつか例を挙げてみます。
まず、Phoneがバッグの中にあっても充電中でも、手元から少し離れた場所にあっても操作することができます。
また、Macを使っているときにiPhoneをちょっと操作したい、というのはよくあることだと思いますが、いちいちiPhoneに持ち替え、その後Macに戻ってくるのは、意外に時間をロスしたり集中力が途切れたりするものです。このようなロスを減らすことにつながるでしょう。
ほかにも、以下のような利点があります。
iPhoneにしかないアプリをMacで見たり操作したりできます。この図はiPhoneの「野球速報」アプリです
iPhoneのアプリにMacのキーボードで文字を入力できます。キーボードに慣れている人にとっては、文字をたくさん入力したいときに便利です
iPhoneとMacの間でファイル、写真、ビデオをドラッグ&ドロップして移動する機能が年内に登場すると、Appleから発表されています。この機能が実装されれば、iPhoneミラーリングはさらに便利になるでしょう。
【今回の余談】
本記事冒頭のシステム条件に関する文章で「同じApple Accountにサインイン」と書きました。以前は「Apple ID」と呼ばれていましたが、Appleは少し前から「Apple Account」という呼び方を使うようになったので、それに準じています。
それでは次回も、よろしくお願いします。
小山香織 ライター、インタビュアー、翻訳者、トレーナー。Apple 製品やビジネス系アプリケーションなどに関する著書多数。近著に『iPadマスターブック 2024-2025 iPadOS 17対応』(マイナビ出版)。マイナビニュースでは連載「iPhoneユーザーのためのMacのトリセツ」のほか、インタビューや取材記事を執筆。 この著者の記事一覧はこちら
2024年9月17日にリリースされたmacOS SequoiaとiOS 18で大きな注目を集めている新機能のひとつが「iPhoneミラーリング」です。これは、iPhoneの画面をMacに表示し、iPhoneに触れることなく、MacからiPhoneを操作できる機能です。MacとiPhoneのOSをアップデートしたら、さっそく試してみたいですね。
まずは、iPhoneミラーリングを使うためのシステム条件を確認しましょう。
macOS SequoiaとiOS 18が必要です。そしてMacとiPhoneが同じApple Accountにサインインしている必要があります。
ほかにもいくつか条件があり、Appleのサポートサイトに詳しく記載されています。以下のスクリーンショットの通り、Appleのサポートサイトでは多くの用語にリンクが設定されているので、不明な用語があればこの記事からリンクをたどってみてください。
詳しいシステム条件はAppleのサポートサイトで確認できます
○iPhoneミラーリングを始める
システム条件を満たしていることを確認できたら、さっそく使ってみましょう。
上述のシステム条件にも記載されているとおり、iPhoneはロックされたままにしておきます。スタンバイ中でもかまいません。スタンバイとは、iPhoneを充電しながら横向きに置くと時計などが表示される状態のことです。
スタンバイの画面の一例です。画面をスワイプすると別の表示に変更できます
充電しながら横向きにおいてもスタンバイにならない場合は、「設定」を開き、「スタンバイ」をタップします
次の画面で「スタンバイ」をオンにします
言い方を変えると、iPhoneがロックされていないとiPhoneミラーリングは動作しません。したがって、iPhoneが目の届かないところにある場合でも、ほかの人がそのiPhoneを操作したり、iPhoneミラーリングで何をしているかを見たりすることはできないわけです。
○iPhoneミラーリングを始める
条件が整ったらさっそく使ってみましょう。macOS Sequoiaには新たに「iPhoneミラーリング」というアプリが追加されています。
MacのDockにある「iPhoneミラーリング」をクリックします
初めて使うときは説明が表示されます。「続ける」をタップします
最初に接続の許可や設定が必要です。Macにこの画面が表示されます
このとき、iPhoneにはMacとの接続を有効にするための画面が表示されます。iPhoneのパスコードを入力します。この後もiPhoneはロックがかかった状態なので、このまま接続の操作を続けられます
Macの画面がこのように変わります。iPhoneの通知がMacに表示されるようにするには「許可」をクリックします
「開始」をクリックします
iPhoneミラーリングの機能にロックがかかっています。Macのログインパスワードを入力してreturnキーを押します
iPhoneミラーリングが開始されました。Macに1つのウインドウとしてiPhoneの画面が表示されます
Macのアプリと同時に開いて使うことができます
iPhoneミラーリングを終了するには、Macの「iPhoneミラーリング」アプリを終了するか、iPhoneのロックを解除します。
iPhoneミラーリング中にiPhoneの画面を見ると、このようになっています
iPhoneのロックを解除すると、iPhoneミラーリングは終了し、Macにはこのように表示されます
○iPhoneミラーリングを操作する
初回の接続から終了までの流れは上述のとおりです。
ここからは、iPhoneミラーリングの操作方法を紹介していきます。
iPhoneミラーリングの上部にポインタを合わせると、ウインドウの枠が表示されます。上部にポインタを合わせ、ドラッグすると、iPhoneミラーリングのウインドウを移動できます
iPhoneではアプリのアイコンをタップすると起動しますが、Macではアイコンをクリックして起動します
iPhoneでアイコンなどを長く押す場面では、Macでクリックしたまま押し続けます
2本指で左右にスワイプすると、ホーム画面のページを移動できます
ポインタを上部に移動してホーム画面のアイコンをクリックするか、下部のバーをクリックすると、ホーム画面に戻ります
ポインタを上部に移動し、アプリスイッチャーのアイコンをクリックすると、アプリスイッチャーが表示されます
アプリスイッチャーです。2本指で左右にスワイプして表示されているアプリを左右に動かしたり、2本指でアプリを上へスワイプして終了したりします
最初の設定で通知を許可した場合は、iPhoneの通知がMacのアプリからの通知と同様に表示されます
Macの通知センターに、MacとiPhoneの両方の通知が表示されます
○iPhoneミラーリングはどういうときに便利なの?
このようにしてiPhoneに触れることなく、Mac側でiPhoneを操作することができるのがiPhoneミラーリングです。
では、どのような場面で便利なのでしょうか。いくつか例を挙げてみます。
まず、Phoneがバッグの中にあっても充電中でも、手元から少し離れた場所にあっても操作することができます。
また、Macを使っているときにiPhoneをちょっと操作したい、というのはよくあることだと思いますが、いちいちiPhoneに持ち替え、その後Macに戻ってくるのは、意外に時間をロスしたり集中力が途切れたりするものです。このようなロスを減らすことにつながるでしょう。
ほかにも、以下のような利点があります。
iPhoneにしかないアプリをMacで見たり操作したりできます。この図はiPhoneの「野球速報」アプリです
iPhoneのアプリにMacのキーボードで文字を入力できます。キーボードに慣れている人にとっては、文字をたくさん入力したいときに便利です
iPhoneとMacの間でファイル、写真、ビデオをドラッグ&ドロップして移動する機能が年内に登場すると、Appleから発表されています。この機能が実装されれば、iPhoneミラーリングはさらに便利になるでしょう。
【今回の余談】
本記事冒頭のシステム条件に関する文章で「同じApple Accountにサインイン」と書きました。以前は「Apple ID」と呼ばれていましたが、Appleは少し前から「Apple Account」という呼び方を使うようになったので、それに準じています。
それでは次回も、よろしくお願いします。
小山香織 ライター、インタビュアー、翻訳者、トレーナー。Apple 製品やビジネス系アプリケーションなどに関する著書多数。近著に『iPadマスターブック 2024-2025 iPadOS 17対応』(マイナビ出版)。マイナビニュースでは連載「iPhoneユーザーのためのMacのトリセツ」のほか、インタビューや取材記事を執筆。 この著者の記事一覧はこちら