【外報デスク解説】イスラエルがレバノンへ なぜ地上侵攻?

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 イスラエルがレバノンへの地上作戦を開始しました。今、何が起きているのか。外報部デスクが解説します。

■外報デスク解説 なぜ地上侵攻?

 地上侵攻の前日、イスラエル北部の映像です。延々と続く戦車や装甲車。これらがレバノンへと向かったのでしょうか。

 ヒズボラはレバノン国内で政治的影響力を持つ武装組織です。レバノン南部などを影響下に置きます。

 イスラエル軍はヒズボラの拠点などに標的を絞るとしてます。

 イスラエルがレバノンに地上侵攻するのは1000人以上の犠牲者が出た2006年以来。今回も全面戦争に発展する可能性があります。

テレビ朝日 外報部 荒木基デスク

「地上侵攻で情勢は一気に緊迫しています。これまではヒズボラの支配地域にロケット弾やミサイルが隠されていると主張して空からピンポイントで攻撃を続けてきた。これを境に、いよいよ直接乗り込んで、例え戦闘になろうともヒズボラの拠点や武器がまだ残されていないか建物をしらみ潰しに一掃する段階に入った」

 イスラエルはガザ地区でのハマスとの戦闘と並行し、予備役兵を含めて4万5000人の兵力といわれるヒズボラと戦うことになります。

 なぜ今、地上侵攻を行ったのでしょうか。

テレビ朝日 外報部 荒木基デスク

「去年10月、ハマスがイスラエルを襲撃したのをきっかけにヒズボラはハマスの側に立って、イスラエルへの攻撃を強めていた。イスラエルとヒズボラの対立は長年続いていたものの、今のタイミングであれば大規模な地上戦に発展しても国の安全保障のためにはやむを得ないと、国際社会に対して大義名分が立つと考えた」

 ヒズボラの後ろ盾であるイランなどが反発するのは必至で、戦火が中東全体に拡大する可能性があります。