〈日経女性記者“ストーカー事件”の真相〉「中絶してくれたら一生支えていく」「出産したら一生恨む」と話していた元自民党番のエース記者は不倫がバレたらバックレ、さらに被害届を提出…DV疑惑なども本人に直撃

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不倫関係にあったライバル社の全国紙男性記者Aさんにつきまとい行為をしたとして警視庁にストーカー規制法違反容疑で逮捕された日本経済新聞の女性記者B子さん(33)について、東京地検は不起訴処分を決めた。十日間の勾留を解かれたB子さんと、彼女につきまとわれていたとされる男性記者の間に何があったのか。集英社オンラインの独自取材で、地検の判断の妥当性を裏付けるような実態が浮かび上がってきた。

〈画像〉A記者のことがお気に入りだったという自民党の大物議員

 

DVで警察沙汰、被害者と加害者が入れ替わって事件になっていた可能性も…

ストーカー規制法違反容疑で逮捕され、その後、不起訴処分となったB子さん。彼女からたびたび相談を受けていたという親友の女性は、ときおり目に涙を溜めながらこう語った。

「お互いに政治部の総理番記者だった2人が不倫関係になったのは、3人の子持ちだったA記者が妻との離婚をほのめかしたことがきっかけです。実際に2人はB子の自宅で半同棲していましたが、B子が昨年妊娠、A記者の強引な要望で中絶させられたことで双方の両親も含めて関係が悪化した末の奇妙な”事件”なんです。

そもそもA記者は激高しやすくDV体質で、B子は何度も殴られて顔を傷つけられる怪我を負ったこともあり、警察沙汰になって被害届を出すよう促されたこともあるほど。そうした経緯をつぶさに知っている私にとって、A記者が保身に走って被害者ヅラをしていることは腹立たしい限りです」

警視庁が8月26日に逮捕した容疑事実は、B子さんが同17日から25日にかけてPayPayのチャット機能でA記者に対し64回にわたって「一人にしないで」「死にたくない」などとメッセージを送信したというもの。

それ以前にも同署はストーカー規制法に基づいて複数回警告していたが、それを無視して「執拗にメッセージを送信した」ことが身柄拘束の決め手となったとしていた。

「9日間で64回ですから、1日平均で10回にも満たないわけで、それを『執拗』と捉えるかどうかは微妙な線ですね。しかもこの二人を巡っては何度かDV騒動があり、A記者の殴打を受けてB子さんが顔面を腫らしたり、額が割れて病院に搬送されたこともあります。

その際は病院から警察に通報があり、かけつけた警察官がB子さんに『被害届を出してはどうか』と促したものの『大丈夫です』と答えたために事件化を見送った経緯があります」(捜査関係者)

愛情ゆえにB子さんがA記者をかばったのかもしれないが、被害者と加害者が入れ替わって事件になっていた可能性も拭いきれず、今回の地検の不起訴処分もこうした経緯を踏まえたうえでの判断とみられる。

「妻とは離婚する」「性格が合わないんだ」と言われ続け不倫関係に

しかしA記者とB子さんの不倫関係は、なぜここまでこじれてしまったのだろうか。

「B子は毎日新聞に入社して大阪本社管内の2支局で経験を積んで活躍を認められ、東京本社の政治部に配属された2020年の4月から総理番になりました。安倍晋三首相時代です。このときに他社の総理番だったのが、年上のA記者でした。

当時は仲のいい先輩と後輩のような関係だったのが、お互いに担当が替わるようになるとA記者がB子を食事に誘うようになり、自然と男女の仲になりました。2021年の夏頃のことです」(前出の親友)

スリーピースのスーツが似合うワイルドな風貌のA記者は、当時、党の政調会長に再就任した高市早苗氏のお気に入りだったという。しかし、A記者が既婚者で子煩悩なことは知られていたはずだ。

「はずみで男女の関係になったとはいえ、当初B子は交際を続ける気はなかったのですが、A記者に『妻とは離婚する』『性格が合わないんだ』と言われ続け、ずるずると不倫関係に陥るようになったんです。

そこから先は事件後に各メディアに報じられたような『ロマンスカー不倫』など、泥沼にハマっていった。都内のB子のマンションにはA記者のパジャマや歯ブラシも常備して、いつの間にか半同棲状態になりました」(同前)

男女の仲になって2年が経つ頃、B子さんは同業である日経新聞社に転職、そして間もない2023年秋頃に妊娠が発覚する。

「B子は避妊には気をつけていたんですが、転職準備のバタバタもあって意図せず妊娠してしまったんです。そもそも転職も、離婚の話を一向に進めないA記者に対し、少し距離を置こうと考えてのことだったのですが、妊娠発覚後は徐々にお腹の中で育つ赤ちゃんに母性をくすぐられ、『シングルマザーでいいから産みたくなった』と言うようになりました。

これに慌てたA記者は中絶を要求。連日のように『全部俺が悪かったし、中絶をさせるんだからこれからずっと支えていく。逆に出産したら一生恨む』と言われ続けたB子は精神的に追い詰められ、妊娠12週直前のタイミングで泣く泣く中絶したんです。去年の年末のことです」(同前)

A記者に電話をかけると無言で切れた

しかし、2人はこれでは別れられなかった。そして今年2月、前出のDV騒ぎで顔に目立つ傷ができた翌日、B子さんのもとに彼女の親族が訪ねてきたことですべてが明るみに出た。前出の捜査関係者が語る。

「あくまでB子さん側の言い分ですが、(B子さんの)親族はDVを知って激高、A記者が自分の両親を連れて謝罪に来たといいます。A記者は土下座で謝罪、結局それ以降もB子さんの部屋で2人の半同棲生活は続いたんですが、8月になってB子さんの親族がA記者の奥さんに対して不倫や妊娠中絶などの経緯を打ち明けるようなメールを送った。

これでA記者は奥さんに問い詰められたのでしょう、翌日B子さんに『なんてことしてくれるんだ』と手がつけられないほど怒り出し、以降はB子さんからのメールを無視するようになった。その段階でA記者はストーカーにあっていると被害届を提出。警察はB子さんに1回警告をしたものの、B子さんはA記者から全く返信がないためメッセージを送り続けたといいます」

そして8月26日早朝、突然の逮捕。B子さんは水子供養の寺に出かけるために、自宅を出たところだった。

集英社オンラインはA記者に事実関係を確かめようと電話をかけたが、取材の趣旨を説明すると無言で電話は切れてしまった。後日連絡がきた代理人の弁護士に質問状を送ったが「回答は控えます」という文書が返ってきただけだった。B子さんにも電話をかけると「何も話してはいけないことになっているので…ご迷惑かけてすいません」と謝罪し、電話は切れてしまった。

不起訴となった今、2人は今何を思うのか…A記者の同僚や女性記者たちは「Aは女の敵ですね」とため息をつき呆れていた。

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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班