マーリンズ戦で48号を放ったドジャース・大谷翔平【写真:荒川祐史】

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ガーディアンズのビーバーが語る対大谷の恐怖

 ドジャースの大谷翔平投手は17日(日本時間18日)、敵地・マーリンズ戦で48号2ランを放ち、史上初の「48本塁打&48盗塁(48-48)」を達成した。本塁打数リーグ2位のオズナとは11本差をつけ、両リーグ本塁打王の獲得、史上初の50-50達成に前進している。2020年のサイ・ヤング賞右腕、シェーン・ビーバー(ガーディアンズ)が大谷と対戦する恐怖を語った。

 大谷はこの日、「1番・指名打者」で出場し、3回1死一塁の第2打席で豪快弾を放った。打球速度105.3マイル(約169.5キロ)、飛距離402フィート(約122.5メートル)、角度32度の一発。昨年3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で野球日本代表「侍ジャパン」が世界一に輝いたマイアミの地で初アーチをかけた。

 エンゼルス時代の2018年、2019年、2022年に対戦経験のあるビーバーは大谷を通算13打数2安打、6奪三振、打率.154、0本塁打、OPS.385と封じ込めている。今季はリーグが変わり、ビーバー自身もトミー・ジョン手術で4月にシーズン終了が決まった。直近2年は対戦がないが、脅威なことには変わりないという。

 昨季までは基本的には「打者・大谷」との勝負だった。「本塁打を打たれるかもしれないという脅威があるから、投手は勝負を避けて歩かせるかもしれない」。実際に申告敬遠は2023年がガーディアンズのホセ・ラミレス内野手に次ぐメジャー2位の21個、22年は同4位の14個、21年は同2位の20個。打線も理由の一つだが、緊迫した場面では何度も勝負を避けられていた。

 一方で今季はここまで申告敬遠は10。後ろにベッツ、フリーマンを控えているが、それだけでなく盗塁数の増加が「オオタニ自身を助ける」と説明する。「歩かせたら(盗塁されて)二塁打を打たれていることと同じ」「二塁に盗塁されるかもしれないから歩かせたくないんだけど、ストライクを投げたら本塁打を打たれるかもしれない」と恐怖を明かす。

「とても大きなインパクトを残しているよね。パワーがある選手は普通、3番か4番を打つけど、彼は俊足だからより価値が高くなるんだ」。ストライクを投げても駄目、歩かせても駄目……。盗塁数の増加が打者・大谷の恐怖を増長させていた。(川村虎大 / Kodai Kawamura)