北陸 秋雨シーズン本格化 22日まで警報級大雨リスク続く 台風による間接的影響も
北陸地方では、9月に入っても厳しい残暑が続いていましたが、このあとは本格的な秋雨の季節に入りそうです。これから19日(木)にかけては大気の状態が不安定となり、激しい雨や非常に激しい雨の降る所があるでしょう。その後も新潟を中心に秋雨前線の影響を受けやすく、22日(日)まで警報級の大雨となるおそれがあります。48時間雨量は新潟で300ミリに達する所がありそうです。土砂災害の危険度が高まりますので、今後の情報には注意してください。
19日にかけて新潟を中心に激しい雨や非常に激しい雨のおそれ
18日(水)は、秋雨前線が東北付近に停滞していますが、北陸地方には太平洋高気圧の縁を廻る暖かく湿った空気などが流れ込んでいます。このため、このあとは大気の状態が非常に不安定となり、夜のはじめ頃まで雷を伴った激しい雨の降る所があるでしょう。急な強い雨や落雷・竜巻などの激しい突風に注意してください。
その後、19日(木)は前線が北陸付近へ南下してきます。19日朝には新潟や石川の能登で、日中には富山や石川の加賀でも激しい雨の降る所があり、一部では1時間に50ミリ以上の非常に激しい雨も降りそうです。土砂災害やアンダーパスなど低い土地の浸水、河川や用水路の増水に注意・警戒してください。また、引き続き落雷や竜巻などの激しい突風に注意してください。
※令和6年能登半島地震の影響で地盤の緩んでいる所があり、能登を中心に少ない雨量でも土砂災害の危険度が高まるおそれがあります。
秋雨シーズン本格化 新潟・富山・石川は22日まで警報級の大雨のおそれあり
20日(金)以降も秋雨前線の影響で、雨が続くでしょう。20日は前線は一旦北上する可能性がありますが、前線に近い新潟を中心に断続的に雨脚が強まりそうです。19日(木)〜20日の2日間の雨量は、新潟で200ミリを超える所があり、一部では300ミリに達する所もあるでしょう。
さらに、21日(土)〜22日(日)も前線が北陸付近に停滞するため、雨量がさらに多くなるでしょう。新潟・富山・石川は22日まで警報級の大雨リスクが続くでしょう。累積雨量が多くなるタイプの大雨となるため、土砂災害に警戒が必要です。
なお、気温に着目すると、21日までは福井を中心に真夏日・熱帯夜の所がありますが、その後は秋の空気が入ってきそうで、厳しい残暑は一旦落ち着くでしょう。
元台風13号や14号の間接的影響で大気の状態不安定続く 秋雨前線活発化のおそれも
図は、18日(水)午前10時の衛星画像です。秋雨前線に伴う雲の帯が東北地方に延びています。これとは別に、朝鮮半島北部から日本海中部を経て北陸付近に延びる雲がありますが、これは、大陸に進んだ元台風13号(熱帯低気圧)による暖かく湿った空気が太平洋高気圧の縁を廻って流れ込んできたもので、19日(木)にかけて、北陸付近で局地的な激しい雨や非常に激しい雨をもたらす要因となりそうです。
また、太平洋高気圧は次第に後退する傾向で、21日(土)以降を中心に秋雨前線が北陸付近まで南下してくるでしょう。台風14号は沖縄付近から東シナ海を北西へ進み、20日(金)までに大陸へ進みますが、太平洋高気圧の後退、秋雨前線の南下に伴い、台風14号由来の暖かく湿った空気が北陸付近まで流れ込む可能性があります。
これらの台風や熱帯低気圧の動向によっては秋雨前線の活動が活発化し、雨量の予測が変わる可能性もありますので、最新の情報に注意してください。
しばらく夏の空気と秋の空気のせめぎあい続く
北日本などは既に秋の空気が流れ込み、厳しい暑さの収まった所もありますが、20日(金)頃に北日本を低気圧が通過した後、秋の涼しい空気を持った高気圧が大陸から本州付近に張り出すため、北陸地方でも一時的に厳しい暑さが収まるでしょう。
ただ、南の太平洋高気圧もこの時期としては強い状態が続きそうです。太平洋高気圧は日本の南で西へ大きく張り出す状態がしばらく続きそうで、本州付近は秋雨前線の停滞しやすい状態も続くでしょう。
北陸付近でもしばらくまとまった晴れ間は期待できそうになく、曇りや雨のスッキリしない天気が長く続く可能性があります。また、この時期は台風シーズンでもあり、南の海上での台風や熱帯低気圧の動向次第では前線の活動が活発となることもありますので、大雨に対する備えはまだ必要となりそうです。