後半序盤に2ゴールを奪った南野。(C)SOCCER DIGEST

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 同じ轍は決して踏まず。苦い過去を知る南野拓実(モナコ)が胸を張った。

 森保一監督が率いる日本代表は9月5日、北中米ワールドカップ・アジア最終予選の第1節で、中国代表と埼玉スタジアム2002で対戦。直近2大会の同予選では黒星発進を余儀なくされていたなか、7−0で大勝した。

 シャドーで先発し、圧巻の個人突破で2点を奪った南野は、マン・オブ・ザ・マッチに。森保監督と共に試合後会見に出席し、「今日は最終予選の初戦で、僕は前回大会も経験している。前回は負けスタートで、どれほど苦しいグループリーグになったかは、チーム全体として共有していたなかで、本当に気を引き締めて、今日は立ち上がりから90分を通して本当に良い試合運びができた」と会心の勝利を噛みしめた。

 ただ、慢心は一切ない。相手メディアから中国の印象を尋ねられた際、敵地での11月の再戦を見据え、こう言い放った。
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「フィジカル的、技術的にも優れている選手がいるので、試合前のミーティングから非常に警戒していた。今日、彼らは狙いを持ったロングボールや、1対1の部分ではフィジカルの強さを発揮していて、非常に厄介な相手だった。でもゴールを重ねるごとに有利な試合展開で進められた。

 アウェーでの彼らのパフォーマンスは絶対に違うと理解しているので、次もまた気を引き締めてやっていきたい」

 日本が中国を下した裏では、オーストラリアがバーレーンに敗れ、韓国がパレスチナと引き分ける“波乱”が起きている。何が起こるか分からないアジア最終予選――。それをすでに痛感させられている森保ジャパンは、8大会連続のW杯出場に向け、確実に勝利を積み重ねていけるか。

取材・文●有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)