GoProは9月4日、売れ筋の高性能アクションカメラの新製品「HERO13 Black」を発表した。交換レンズ「レンズモジュラー」のラインナップを大幅に増やし、映画のような21:9動画撮影やマクロ撮影など、凝った撮影が手軽にできるようにした。電源まわりはバッテリーを大容量化したほか、外部電源に接続して長時間撮影できるように。目を引く動画が撮りたいと考えるクリエイターに訴求する。

GoProの高性能モデルの新機種「HERO13 Black」。久々に「変わった感」のあるモデルチェンジとなった

合わせて、本体を小型軽量化したエントリーモデル「HERO」も用意する。重さはわずか86gながら、背面にタッチパネル液晶を備えて操作性を高めた。コンパクトながら4K/30pの動画が撮影できることを訴求し、初めてアクションカメラを購入する若者やファミリー層に訴求する。

待望のタッチパネル液晶を搭載した小型軽量モデル「HERO」

価格は、HERO13 Blackが68,800円で、HEROが34,800円。発売日は、HERO13 Blackが9月10日、HEROが9月22日。

○高性能モデル「HERO13 Black」

高品質の動画を撮影したいと考える動画クリエイター向けの高性能モデル。ここ数年のモデルはモデルチェンジしても改良点が少なかったが、久々に大きな改良が図られている。

伝統のデザインを継承しつつ、レンズ下にヒートシンクを備えた

大型のタッチパネル液晶を継承する。オーソドックスな三脚穴も搭載する

改良点の1つが、交換レンズ「レンズモジュラー」を使うことで、通常では難しい印象的な撮影ができるようにしたこと。これまでの機種もレンズモジュラーには対応していたが、HERO13 Blackではレンズを取り付けるとレンズ情報を取得して必要な設定を自動で済ませられるように改良した。

新しいレンズモジュラーも4種類追加する。最大177度の迫力のある撮影ができる「超広角レンズモジュラー」、シャッター速度を落として流れるような背景の描写が可能になる「NDフィルター4個パック」(ND4/ND8/ND16/ND32のNDフィルター4個セット)、標準レンズの3倍接写でき、リングでのピント調節が可能な「マクロレンズモジュラー」、21:9比率のゆがみのない動画が撮影できる「アナモフィックレンズモジュラー」の4種類。

超広角レンズモジュラー

NDフィルター4個パック

マクロレンズモジュラー

アナモフィックレンズモジュラー

電源まわりも改良した。内蔵バッテリーは1900mAhの大容量タイプに一新し、1080p撮影は2.5時間以上、5.3K(4K)撮影では1.5時間以上の撮影が可能になった。さらに、側面のバッテリーカバーと交換することで、外部のモバイルバッテリーから給電できるようになる「Contactoマグネット式ケーブル+ドアキット」も新たに用意。水中や雨が降る状態でも安全に給電できる(HERO9 Black以降のモデルに対応)。

磁力でくっつくコネクター経由で給電できる。水中でも使えるとのこと

撮影した動画をスローモーションにする機能も搭載。720pでの撮影であれば、最大13倍のスローモーション動画にできる。

近ごろのモデルでは省略されていたGPS機能を久々に内蔵した。撮影した映像に速度や重力加速度、地形などを重ねて表示する機能も備える。

マイクやLEDライトなどを装着できる拡張性も継承する

○小型軽量&低価格モデル「HERO」

大幅な小型軽量化を図った新シリーズのアクションカメラ。幅は56.6mm、高さは47.7mm、奥行きは29.4mmと、HERO13 Blackよりもひとまわり以上小さい。最大5mまでの水中撮影が可能。

Blackシリーズに似たデザインながら、前面の液晶は省略した。ヒートシンクがデザインのアクセントにもなっている

GoProの小型モデルとしては初めて、待望のタッチパネル液晶を搭載した

底面の折りたたみ式マウントは、本体から少し出っ張っている

小型軽量化を図りながらも、背面にはタッチパネル液晶を搭載し、良好な操作性を保っている。撮影モードはビデオ、スローモーション、写真の3種類に絞り、画面のスワイプで撮影モードを切り替えられるなど簡単に使えるようにした。動画撮影は4K/30pに対応する。

Blackシリーズよりも軽量なので、ヘルメットなどに装着しやすい