新潟2歳Sに出走予定のプロクレイア(撮影:下野雄規)

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 広い新潟競馬場の外回りコースを使用した世代最初のマイル重賞。向こう正面よりも最後の直線の方が長いコースだけに一瞬の脚というよりも、長く良い脚を使えるタイプが向くコース。キャリアの浅い2歳馬になれば、完成度の高さも重要なファクターとなる。過去10年で言えば勝った10頭すべてが前走で左回りを経験しており、さらに前走で芝1600m戦を経験しているのが8頭。これは重視したい。

 ◎プロクレイアは新潟競馬場芝1600m新馬戦優勝馬。もっさりしたスタートでレース序盤は後方に置かれたが、3角手前から追撃を開始。外を回りながら、長く良い脚を使い、最後は早めに先頭に立った1番人気馬を力でねじ伏せた。最初の2ハロンが23秒7という速い流れで、しかも中盤にかけてペースアップするというタフな競馬を経験し、勝ち切ったことを評価したい。準オープン馬プロクリスを母に持つエピファネイア産駒で、半姉テウメッサも今夏の三面川特別を楽勝して準オープン入りを果たしており、この夏は姉妹そろって新潟競馬場で勝利を記録している。

〇スターウェーブは東京競馬場芝1400m新馬戦優勝馬。やや伸びあがるような格好にも見えたスタートからハナにも立つ勢いだったが、徐々にポジションを下げて中団待機。最初の2ハロンが24.4秒とゆったりした流れだったがしっかりと折り合って11.3秒、11.2秒という加速ラップの中、最後は狭いところを割って出た。祖母のバーシアはランカシャーオークス優勝馬で、おばアラビアンクイーンはインターナショナルS優勝馬。キングマン産駒なら、1ハロンの距離延長はマイナスにはならないはず。

 ▲シンフォーエバーは米国2歳トレーニングセール出身馬。新潟競馬場芝1600m新馬戦優勝馬。互角のスタートから二の脚利かせてハナに立つと最初の2ハロンが24.4秒。半マイル通過50.0秒というスローペースに落として、ゴール前は10.7秒、11.0秒。最後は流したためにラップを落としたが余力たっぷりにゴールを駆け抜けている。父のコンプレキシティはシャンパンS優勝馬で、BCダートマイル4着馬。フォーティナイナー系だけに平坦コースはプラス材料だ。

 △ジョリーレーヌは東京競馬場芝1600m新馬戦優勝馬。最初の2ハロンが26秒1という超が付くようなスローペースを我慢し後半1000mすべてが加速ラップという流れを後方から突き抜けた。1月生まれの小柄な牝馬で完成度は高そうだ。

 △コートアリシアンは東京競馬場芝1600m新馬戦優勝馬。デビュー戦で見せた決め手は、ここでも上位だ。