橋本環奈

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 デイリー新潮は8月7日配信の「『虎に翼』放送中なのに…来春スタート『あんぱん』が出演者を続々発表 ヒロイン・今田美桜が霞むほどの“豪華キャスト”とは」で、次々作のNHKの朝ドラ「あんぱん」が次作の「おむすび」を先行するかのように豪華キャストを続々と発表していることを報じた。これに負けじと「おむすび」側も追加キャストを発表した。

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【写真11枚】地味すぎる「おむすび」に比べて… “豪華すぎて二度見するレベル”の「あんぱん」出演者たち

 NHKの朝ドラは半年ごとに東京と大阪が交替で、つまり、4〜9月の前期は東京の放送センター、10月〜翌年3月の後期は大阪放送局が制作している。現在放送中の「虎に翼」は東京、次の「おむすび」は大阪、その次の「あんぱん」は東京で制作する。民放プロデューサーは言う。

橋本環奈

「ヒロインは『おむすび』が橋本環奈(25)、『あんパン』が今田美桜(27)で、どちらも福岡出身、小顔女優の若手トップを争っています。年齢も近いため比較されやすいこともあって、現場の対抗心も高いでしょうね」

 橋本は朝ドラどころかNHKのドラマに初出演だが、「紅白歌合戦」の司会を2年連続で務め、映画でも「銀魂」や「キングダム」などで存在感を示している。一方の今田は2021年前期の「おかえりモネ」に続いて2本目の「あんぱん」で朝ドラのヒロインの座を手に入れた。

「女優としての実績は、橋本の一歩リードというところでしょう。もっとも、『おむすび』の脚本は『監察医 朝顔』(フジテレビ)や『ハコヅメ〜たたかう!交番女子〜』(日本テレビ)で知られる根本ノンジ氏、『あんぱん』は『ハケンの品格』(日テレ)や『Doctor-X 外科医・大門未知子』(テレビ朝日)などヒット作が多数の大御所・中園ミホ氏と、脚本家のキャリアは『あんぱん』のほうが格上。トータルでは互角と言っていいのでは」

 そこでキモとなるのが、脇役のキャストというわけだ。「あんぱん」の豪華ぶりは既報の通りだが、「おむすび」はどうだろうか。

地元タレントがいっぱい

「ヒロイン・米田結を演じる橋本の姉役に仲里依紗(34)、父親役に北村有起哉(50)、母親役に麻生久美子(46)、祖父役に松平健(70)、祖母役に宮崎美子(65)と、この辺りは手堅くキャスティングされています」

 ところが、結の高校の同級生たちが発表された頃から様子が変わってきたという。

「佐野勇斗(26)、菅生新樹(24)、みりちゃむ(22)……。佐野は昨年のドラマ『トリリオンゲーム』(TBS)で主演の目黒蓮 とコンビを組んだ2番手役、菅生は俳優・菅田将暉 の弟、みりちゃむはファッション誌『egg』のモデルでゆうちゃみの後輩。なんだか狙ったかのように2番手が多い」

 さらに、神戸編には吉本新喜劇の元座長・内場勝則(63)、お笑いコンビ・ミルクボーイの内海崇(38)といったコテコテの関西系が加わった。

「さらに、先日発表された福岡・糸島編の出演者は、ピーターこと池畑慎之介(71)や配信ドラマ『サンクチュアリ―聖域―』(Netflix)で話題となった一ノ瀬ワタル(39)、お笑いコンビ・シソンヌの長谷川忍(46)、福岡出身のものまねタレント・原口あきまさ(48)などは顔と名前が一致します。ところが、ピン芸人のゴリけん(50)、お笑いコンビ・パラシュート部隊の斉藤優(45)、カンニング竹山の元相方でピン芸人の田中健二(53)、ラジオDJのBUTCH(68)……。いずれも福岡で活躍しているそうですが、指標とされる関東地区の視聴率を取ろうという気が全くないのかと不安になってきます」

「あさイチ」の朝ドラ受けで、福岡出身の博多華丸・大吉に解説を願うしかないだろう。それにしても、地産地消と言いたくなるキャストだ。

放送法改正も影響か

「福岡・糸島編は現地で撮るのかもしれませんね。宿泊費と交通費がかからない地元タレントをキャスティングするのも、予算上、苦肉の策なのでしょう」

 東京制作の次々作「あんぱん」と比べると、差が大きいような……。

「もともと東京制作に比べると大阪制作は地味という声がありますが、今回は特にそれが目立ちます。ひょっとすると、5月17日に改正放送法が成立した影響かもしれません。これまでNHKのインターネット業務は放送を補完する“任意業務”に過ぎなかったのですが、今回の改正によってネットも放送と同等の“必須業務”に格上げされました。つまり、これでスマホを利用した視聴者にも受信料負担を求めることができるようになったのです。NHKは来年度の実施を見込んでいるようですが、それには何が何でも契約者を増やさなければならない。豪華キャストでテレビ離れの激しい若者を引っ張り込もうと、東京制作は予算が多いのかもしれません」

 それにつけても、9月30日にスタートする「おむすび」の地味っぷりが気がかりだ。

「ドラマはフタを開けてみなければわかりません。現在放送中の『虎に翼』だって、法律家のドラマで数字が取れるのかと言われていましたが、放送が始まると高評価です。地味と言われる大阪制作ですが、東京制作よりも作りはしっかりしているという声もあります。2000年以降の最高視聴率を記録した15年後期の『あさが来た』(波瑠)はじめ、18年後期の『まんぷく』(安藤サクラ)、21年後期の『カムカムエヴリバディ』(上白石萌音、深津絵里、川栄李奈)など、渋い布陣で高視聴率を上げたのは大阪制作のお家芸とも言えます」

「おむすび」は平成・令和の荒波をたくましく突き進むヒロインを描いた現代劇だ。

「太平洋戦争前後の時代を見続けるのに飽きてきた視聴者もいるでしょう。橋本が演じる結は平成元年初日の生まれだそうですから、1989年1月8日生まれ。彼女の高校時代からスタートするそうなので、2003年くらいの設定でしょか。ヤンキーのギャルが跋扈するようなので、『今日から俺は!!』(日テレ)で昭和のヤンキーを演じた橋本と見比べてみるのもいいかもしれません。ちなみに、姉役の仲は“伝説のギャル”で、母親役の麻生は“元ヤン”という役柄だそうです」

デイリー新潮編集部