僧侶たちが待ちわびた「ワークマンの作務衣」、お寺の坊主が実際に着て仕事してみた

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こんにちは、Togetterオリジナル編集部のToge松です。実家はお寺です。

2024年7月3日、ワークマン「WMリラックス作務衣 4点セット」(3900円税込)を発売した。するとその情報をX(Twitter)で知った僧侶界隈のユーザーたちがにわかに盛り上がった。

背景には、6年前から多くの僧侶たちが「ワークマンさんへ 作務衣作ってください」とたびたび投稿してきた経緯がある。

僧侶界きってのインフルエンサーで知られるカレー坊主(@curry_boz)さんも投稿者の一人。今回の発売に対し「ついに僧侶界の願いがワークマンに聞き入れられた記念すべき瞬間」と歓喜したところ万バズしたほど、僧侶界では一大ニュースだったようだ。

ワークマン公式より

私も坊主のはしくれ、僧侶界の歴史的瞬間と聞いてビッグウェーブに乗らないわけにはいかない。

なんとか1着をゲットし、発売から1ヵ月で何度か着て作業をしてみたので、感想を書くことにした。

最初の関門は「入手が困難」

そもそもの話として、入手がものすごく大変だった。本商品はワークマンのオンラインストアで販売しておらず、購入するには店舗取置依頼をしなくてはいけない。

しかし発売から1日後となる7月4日時点で、すでに在庫検索しても首都圏はほとんど売り切れだったのだ。

たまたま名古屋市内のワークマンで在庫を見つけ、岐阜への帰省途中に店舗へ立ち寄ることでゲットすることができた。どんだけ人気なんだ。

公式サイトで在庫を確認したらほぼ完売状態(画像は7月4日時点)

私が購入したのは「コン(紺)」の「M/L」サイズ。

4点セットなので、作務衣のほかにバッグ(頭陀袋)、タオル、扇子が付いてくる。今のところ作務衣の単品販売はないようだ。

家でさっそく商品を広げてみたが、垢抜けた見た目で良い感じだ。

作務衣上下
バッグと扇子(タオルは撮り忘れた)

というわけで着てみました

モデル(私)はだいたい身長166cm、体重70kgのメタボ体型だ。画像だと異様に足が短い気がするが、まあ、気のせいだろう。

中にTシャツを1枚着ている

試着してみた最初の感想は「サラッとしてて着やすいな」だった。腕をぐるぐる回しても特に引っかかることはない。

体を動かしてみる
厳しい修行にも耐えられる

実際に日常着として何日か利用してみた。ときどき寺の掃除もしてみたが、何の支障もなくこなすことができた。

また、何度か洗濯してみたが、今のところ生地が伸縮したり色味も落ちたりすることもなかった。

掃き掃除も
拭き掃除もいける

他のお寺の事情はよく知らないが、基本的にお寺での作業は掃除などの肉体労働が中心になる。

その点、ワークマンの作務衣で使われている生地はポリエステル100%で、生地自体も厚みがある。ガンガン動いたところで破れる心配はなさそうだ。

さすがは実用性に優れた製品に定評があるワークマンといったところだろう。

使い勝手は良いが気になる点も

ただし、不満点がまったくないかと言われると、いくつか気になる点はある。

まず1つ目に、生地がポリエステル素材なので伸縮性はあまりない。もし私と同じような体型で「M/Lで大丈夫だろうか」と迷っている人がいたら、「L/LL」を選んだほうが無難だろう。

2つ目に、上着のポケットが外側についている点。ポケットが仏具などに引っかからないか少し不安ではある。本商品のポケットはたるんだタイプではないので心配し過ぎではあるが、内ポケットだとより嬉しいなと感じた。

3つ目に、これはもう仕方のないことだが、猛暑である今のシーズンでの着用は「かなり暑い」。

公式サイトでは「吸水速乾」を謳っているが、生地の厚さも密度も高いので通気性はそこまで高くはない。一度作業すれば汗だくになるのは不可避だ。

私が本商品に本格的にお世話になるのは秋口からかもしれない。

家では夏用(画像)、冬用の作務衣を使い分けている

坊主でなくても間違いなく買い

以上を踏まえたとしても、3900円でこのコストパフォーマンスはかなり高いと言えるだろう。

わが家の作務衣は家族によるお手製だが、「3900円あればいつもより良い布で作れる」と言っていた。ワークマンの作務衣が高コスパであることを想像できるだろう。

欲を言えば、バッグやタオル、扇子はなくても問題ないので、作務衣単品でさらにお求めやすい価格になるともっと嬉しい。

最大のネックは入手困難であることだが、販売状況は極めて良いと思われるので再販は十分に期待できそうである。

次は「カーキ」のほうも買ってみて、日常的に着回してみたいものだ。

丼を持つと料理の鉄人っぽくなれる

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