『水陸両用車』をラジコンで作ってみた! 3Dプリンターを駆使してロマンあふれるデザインに

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 今回紹介するのは、ニコニコ動画に投稿された『ラジコン水陸両用車を作ってみた』というルーフェさんの動画です。

投稿者メッセージ(動画説明文より)

祝!ニコニコ動画復活!
俺たちの夏はこれからだ!٩( ‘ω’ )و

今回は3Dプリンタでラジコン水陸両用車を作ってみました
本物の水陸両用車は複雑な構造ですが、ラジコンサイズであれば簡単な仕組みで作れるので夏休みの工作にぴったりですね。

ラジコン水陸両用車を作ってみた

 陸上はもちろん水上も走行が可能な「水陸両用車」。

 投稿者のルーフェさんは、「ラジコンサイズ(の水陸両用車)なら作れる気がしたので挑戦してみます」ということで、今回はラジコンサイズの「水陸両用車」を作成します!

陸上だとタイヤ・ステアリング。水上だとスクリュー・舵

 水陸両用車の設計において、まず問題になるのが「推進機」。
 水陸両用車には陸用と水上用で、2種類の推進機や旋回に必要な舵やステアリングを搭載する必要があります。
 そのため、構造が複雑になってしまいます。

欠点としてスクリューに比べてスピードは遅くなる

 そこで考えたのが「パドルホイール」です。
 2本のタイヤの間に水かきをつけた形状で、このホイールだけで水陸両方を走る計画です。この方式なら水上用のスクリューが不要になるので、先ほど挙げたような複雑な構造ではなくシンプルな構造で製作が可能です!

特にモーターは濡れてショートする可能性があるため、対策は必須

 次に問題となるのが車軸などの防水処理。
 ラジコンでタイヤを回すにはモーターとギアボックスが必要です。水陸両用車を作る場合、これらを適切に防水処理を行なう必要があります。

 これらに対応するには、シャフトにグリスなどで防水処理を施す必要があるのですが、設計が面倒でたまに漏れることがあるそうです。

 そこで、今回はギアボックスをマシン上部に搭載。
 タミヤの連結式クローラーを用いてホイールに動力を伝達します。

 この方式ならモーター部分が水に浸かることなく、面倒な防水が不要になります。
 また、履帯式なら左右の回転差で旋回できるので、舵も不要でシンプルに作ることができます。

 最後に浮力確保のためのフローターを追加すれば設計は完了です。これらを軸に作成を始めます。

動力はもちろん、ツインモーターギアボックスを使用

 3Dプリンターで出力して組み立てたのがコチラ。

 こちらにタミヤの連結式クローラーを取り付けます。
 しかし、ここでアクシデントが発生。

 テスト走行を行なったところ、入水中にボディ前方が沈んでしまうことが分かりました。
 対策として、前後にフローターを追加しましたが……。

 今度は陸上時にフローターが引っかかって登れないことが発覚。

 それらの問題を考慮し、最終的に後ろのフローターだけ設置位置を高くして後ろ向きで上陸する形で対策しました。

水陸両用ラジコンクローラー「SlowDuck〜のろまなアヒル〜」

 それらを踏まえて完成したのがコチラ。
 4本の履帯を駆動させるために、ギアボックスは203:1の低速ギア比にしてトルクを確保しているそうです。

多少の不整地でも走行が可能

 水上航行ですが、入水時は前方フロートのおかげで車体前方が沈みすぎることもなく、安全に入水ができます。

水上走行では安定して進んでいるが、全速力でもかなりスピードが遅い

 特に違和感なく水上走行が可能ですが、向かい風だとほとんど進めないそうです。
 まったり水上走行を味わうスタイルとなっています。

今回、カメラを搭載しているのでラジコン目線の映像をちょっぴり紹介
手振れ補正の無いカメラで撮影しているので、画面酔いに注意

 最後に上陸する瞬間をカメラに収めます。

 4本の履帯のおかげで、滑りやすい傾斜地でも上陸可能です。
 水陸両用車のコンセプトをしっかり生かしたラジコンが完成しました。ただ、今回搭載しているバッテリーでは連続で5分程度しか走れないので、今後は水上速度の向上やバッテリーの大型化などの改良を目指していくそうです。
 そんな「水陸両用ラジコンクローラー」の動く姿を映像で楽しみたい方は、ぜひ動画をご視聴ください。

視聴者のコメント

かっこいい
絨毯が綺麗になりそう
デパーチャーアングル確保おお
浪漫だなぁ
どのご家庭にも…