男子バレーでも「疑惑判定」騒動 「とんでもないことが起こった」判定めぐりアルゼンチン大紛糾
パリ五輪バレーボール男子の判定をめぐり、アルゼンチンメディアが怒りを示した。
1次リーグ第2戦が2024年7月31日に行われ、世界ランキング3位・日本が、同8位アルゼンチンをセットカウント3−1(25−16、25−22、18−25、25−23)で破り、通算成績を1勝1敗とした。
アルゼンチンはチャレンジ要求するも失敗
アルゼンチンメディアが問題視した審判の判定は、第2セットの終盤。日本が19−20の1点ビハインドで迎えた場面だった。
アルゼンチン選手のスパイクに対して、日本は2人の選手がブロック。スパイクはラインを超えアウトと判定された。
これを不服としたアルゼンチンベンチは、ブロックタッチがあったとして主審にチャレンジを要求。ビデオ判定の結果、ブロックタッチはないとされ、チャンレンジは失敗に終わった。
会場が騒然とする中、アルゼンチンは冷静を取り戻すためにタイムアウトを取った。しかし、選手や監督の怒りは収まることなく、再度、主審に抗議。これが過度の抗議と判断され、アルゼンチンベンチにレッドカードが提示され、日本に1点が加算された。
これにより、日本は19−20から2点が入り21−20で逆転。このセットを25−22で取ると、そのままの勢いで世界8位を下した。
「アルゼンチンは重要な局面で21−19とリードされる」
アルゼンチンでは複数のメディアが、第2セットの判定に不服を唱え、「疑惑の判定」ととらえるメディアもあった。
地元メディア「Clain」(ウェブ版)は、当該のプレーを振り返り、「異例というかとんでもないことが起こった」と指摘し、次のように怒りを示した。
「モニターを担当する審判団が、明らかにボールの軌道が逸れているにもかかわらず、ボールは日本選手の手に触れていないと判断した」
「La Nacion」(ウェブ版)は「アルゼンチンは不当な扱いを受けた」とし、問題視されるプレーを、こう振り返った。
「アルゼンチンのアタックの後、ボールがきれいにアウトになったとして日本にポイントが与えられた。しかし、カメラの映像では、相手選手がブロックの中でボールに触れており、アルゼンチン側に有効だった。こうして、アルゼンチンは試合の重要な局面で21−19とリードされることになった」
4チームで構成される1次リーグC組は、2戦2勝の米国が勝ち点「5」で1位。1勝1敗、勝ち点「4」の日本が2位をキープし、3位ドイツ、4位アルゼンチンとなっている。
アルゼンチンは2日の第3戦でドイツ、日本は3日に米国と対戦する。