[7.27 パリ五輪GL第2節 U-23日本 1-0 U-23マリ ボルドー]

　値千金の決勝ゴールの起点となった。U-23日本代表FW細谷真大は後半37分、右サイドをドリブル突破。グラウンダーのクロスは波状攻撃につながり、最後はMF山本理仁の決勝ゴールとなった。細谷は「いいクロスが上がったので決まってよかった」と手応えを語った。

　右サイドの隙を突いた。中盤でMFイスフ・シソコにつかれるが、その体幹は揺るがない。「前を向いたら自分の良さが出ると思っていたので、どんどん仕掛けた」。マークを力ではがし切ると、深い位置からグラウンダーのクロスを出した。

「相手が嫌がるところだと思った。速いボールは出せるので」。ゴール方向に戻るマリを翻弄するようなマイナス方向への高速クロスは、三戸舜介には合わず。それでも佐藤恵允が粘ってシュートを放ち、GKにはじかれたボールを山本が押し込む。細谷の独走が決勝点を生み出した。

　初戦でもゴール前で体を張り、三戸のゴールを演出。4-3-3の1トップで、味方を生かす献身性を発揮している。もちろん、チーム最多12得点のストライカーはゴールを欲する。「幅は広がっているけど、重要なところは取れていない。そこはもっと貪欲になっていかないといけない」。日本の戦いはまだまだ続く。「そこの両立はもっと見せていけたら」とゴールに絡む活躍を誓った。

(取材・文　石川祐介)