夏の勉強「理科と社会から始める」と成績伸びる訳
(漫画:©︎三田紀房/コルク)
記憶力や論理的思考力・説明力、抽象的な思考能力など、「頭がいい」といわれる人の特徴になるような能力というのは、先天的に決められている部分があり、後天的に獲得している能力は少ないと考える人が多いのではないでしょうか。
その考えを否定するのが、偏差値35から東大合格を果たした西岡壱誠氏です。漫画『ドラゴン桜2』(講談社)編集担当の西岡氏は、小学校、中学校では成績が振るわず、高校入学時に東大に合格するなんて誰も思っていなかったような人が、一念発起して勉強し、偏差値を一気に上げて合格するという「リアルドラゴン桜」な実例を集めて全国いろんな学校に教育実践を行う「チームドラゴン桜」を作っています。
そこで集まった知見を基に、後天的に身につけられる「東大に合格できるくらい頭をよくするテクニック」を伝授するこの連載。連載を再構成し、加筆修正を加えた『なぜか結果を出す人が勉強以前にやっていること』は、発売後すぐに3万部のベストセラーとなっています。連載番外編の第129回は、夏休みにどの科目から手を付けると成績が伸びやすいのかについてお話しします。
英・数ではなく、社会や理科から始めると伸びる?
行きたい大学や高校、中学を目指すうえで、夏休みの40日間にどれくらい勉強できたのかは、とても重要なことです。
東大に合格した人たちは、そんな夏休みをどのように有効活用していたのでしょうか。話を聞いてみると、5教科の中で「特に夏休みにはこの科目の勉強をしていた」と語る人が多い科目があります。それは、理科と社会です。
「理科と社会? 英語や数学じゃないの?」と、少し意外に思う人も多いことでしょう。
英語や数学・国語などの主要3科目よりも、暗記事項の多い理科と社会に時間をかけている場合が多いのは、いったいなぜなのでしょうか。今回は「理科と社会を頑張るべき理由」について、みなさんにお話ししたいと思います。まずは漫画『ドラゴン桜』のワンシーンをご覧ください。
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(漫画:©︎三田紀房/コルク)
(漫画:©︎三田紀房/コルク)
(漫画:©︎三田紀房/コルク)
(漫画:©︎三田紀房/コルク)
いかがでしょうか?この漫画でも描かれているとおり、ほかの科目に比べると、理科と社会は「勉強するほど成績が上がっていく感覚」が得やすい科目です。
英語や数学は、点数として結果に出るまでとても時間がかかります。それに対し、理科や社会は「ただ覚えれば点数になる」という問題も多いです。
40日間という長い時間の中で、「頑張っても、なかなか結果が出ない」というのは苦しいものです。特に最初のうちは、頑張っても結果が出ないと、すごく苦しくなって勉強自体を投げ出してしまうことにもなりかねません。そうすると、せっかくの夏休みを無駄に過ごしてしまうことになります。
だからこそ「勉強すれば勉強するほど、結果につながっている感覚がある科目」を、最初は重点的に頑張ったほうがよいのです。
理科・社会で点数伸ばして自信をつける
これは、夏休みに限った話ではなく、ここから勉強を頑張ろうと思っている人にも言える話です。
僕自身も、偏差値35から東大に行こうと思ったときに頑張ったのは、学校の生物のテストと日本史のテストでした。ここでいい点をとって、自信をつけて、英語や数学といった科目にアプローチした記憶があります。
何事も、最初が肝心です。最初の1週間で、「すごく頑張れている!このままの勢いで頑張ろう!」と思えるのか、「これをあと1カ月も続けるの?すごくつらいなぁ」と感じてしまうのかは、全然違いますよね。頑張り続けられるように、最初は「努力が報われやすい科目・内容」から努力してみるのがおすすめです。ぜひ、参考にしてみてください。
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(西岡 壱誠 : 現役東大生・ドラゴン桜2編集担当)