さまざまなWindows関連の実験を行う開発者のNTDEV氏が、iPhone向けのWindowsエミュレーターである「UTM SE」と軽量版Windows 11の「Tiny11」を組み合わせ、iPhone 15 ProでWindows 11を起動することに成功したと報告しました。



Windows 11 runs on the iPhone 15 Pro - Tiny11 and UTM SE used to create a 'terribly slow' pocket PC | Tom's Hardware

https://www.tomshardware.com/software/windows/windows-11-demoed-on-the-iphone-15-pro-tiny11-and-utm-se-used-to-create-a-terribly-slow-pocket-pc

NTDEV氏は2023年に、軽量版Windows 11である「Tiny11」をリリースしました。Windows 11の最小システム要件は「4GBのメモリと64GB以上のストレージ容量」となっていますが、Tiny11はこれを大幅に縮小し、わずか2GBのメモリと約8GBのストレージしか要求しません。

たった2GBのメモリで動く軽量版Windows 11の「Tiny11」登場 - GIGAZINE



そして2024年7月、App StoreでWindowsエミュレーターの「UTM SE」がリリースされたことを受け、NTDEV氏はiPhone 15 ProでTiny11を実行してみたとのこと。

iPhoneでWindowsを動かせるエミュレーター「UTM SE」がついにApp Storeで公開される - GIGAZINE



NTDEV氏がX(旧Twitter)に投稿したスクリーンショットが以下。かなり解像度が低くディスプレイの幅もスクリーンに合っていませんが、確かにiPhone 15 ProでWindows 11を実行できているようです。



Windowsのログイン画面も投稿されています。



iPhone 15 Proで実行したWindows 11ではタスクマネージャーも確認できるようです。なお、エミュレーターであるUTM SEの仕様として、1GHz・1コアのプロセッサエミュレーターであるQEMU CPUと2GBのRAMが仮想的に実装されています。



NTDEV氏によると、iPhone 15 ProでWindows 11を起動するだけで20分ほどかかったそうで、パフォーマンスはかなり低いものとなっている模様。



今後NTDEV氏は、実際にiPhone 15 ProでWindows 11を実行している様子の動画を投稿する予定だとのことです。