井上尚弥戦に懸念 3-0完勝も左手骨折のグッドマンを母国メディアは辛辣批判「危うくイノウエ戦も破綻」「失敗だ」
ウォラウト(左)の強打に苦戦を強いられたグッドマン(右)。(C)Getty Images
世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)の背中を見据えての“前哨戦”は、苦々しい内容となった。
現地時間7月10日、WBO&IBF世界スーパーバンタム級1位のサム・グッドマン(オーストラリア)が、地元ウロンゴンで、WBC世界同級8位のチャイノイ・ウォラウト(タイ)とのノンタイトル同級12回戦に実施。KO決着とはならなかったが、3-0(117-111、117-113、119-109)と大差をつけ、勝利を収めた。
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採点結果だけをみれば、完勝劇とも思えるが、グッドマンはウォラウトの強烈なカウンターを被弾する場面も散見。さらには試合中に左拳を負傷。地元スポーツ専門局『FOX Sports』は骨折の可能性をしてきしている。
今年12月に井上とのタイトルマッチ開催を望み、そのためのステップとして、このウォラウト戦を組んだグッドマン。しかし、低調なパフォーマンスが悪目立ちし、さらに小さくないダメージを負った結果を受け、国内でも厳しい論調が相次いでいる。
地元日刊紙『Herald Sun』は「グッドマンの賭けは失敗に終わった」と指摘。「左手を骨折し、危うくナオヤ・イノウエとのタイトルマッチも破綻するところだった」とダメージも負った試合内容を酷評した。
また、オーストラリアのスポーツ専門メディア『Wide World of Sports』は、「イノウエとの試合を前にリスクを冒したグッドマンの決断は実を結んだ」と勝利という結果を称賛したうえで「代償は大きいものになった。さらに地球上で最強と目されるイノウエのようなファイターを相手にするには、もっと良い戦い方をする必要もある」と負傷と試合内容を辛辣に指摘した。
もっとも、「ちょっと雑だったし、整理しないといけないことはある」と語った当人もパフォーマンスの向上は自覚済みだ。井上との“決戦”に向け、25歳の若武者はどこまで己を高められるだろうか。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]