斉藤崇史厩舎にゆかりの血統 センツブラッドが小倉で初陣/関西馬メイクデビュー情報
先週、福島芝1800mの新馬戦を勝ったマーズオデッセイ(美浦・宗像義忠厩舎)は新種牡馬アドマイヤマーズの産駒。同じくアドマイヤマーズ産駒で京都芝1600mの新馬戦で2着だったジャルディニエ(栗東・奥村豊厩舎)は小倉芝1800mの未勝利戦に出走して1着となっている。
今週の新馬戦もノーザンファーム生産のアドマイヤマーズ産駒グティ(栗東・友道康夫厩舎)が出走予定。現役時代の父を管理した友道康夫厩舎ということでも、その走りに注目が集まることだろう。
【7月13日(土) 小倉芝1800m(牝)】
◆ラヴァブル(牝、父ジャスタウェイ、母エピックラヴ、栗東・松下武士厩舎)
全兄にデビューから3連勝でGIホープフルSを制したダノンザキッドがいる。半兄ダノンタッチダウン(父ロードカナロア)は中京芝1600mの新馬戦を勝った後、朝日杯FSでは2着しており、2歳GIに強いきょうだいといってもよいだろう。
本馬は3月27日に最初の栗東入厩。この時に「学習能力が高くて優等生タイプ」と松下武士調教師が評価していたが、デビューに向けての帰厩となった今回もそれは変わりない。ただ、落ち着きはあるものの、それにより追い切りでの動きが地味というところを懸念していたが、レースで騎乗予定の坂井瑠星騎手が跨った1週前追い切りのCWでは及第点の動き。ちなみに1週前追いの併せた相手、ラテライト(父ブリックスアンドモルタル)も同じレースに出走予定している。
【7月13日(土) 福島芝1800m】
◆サウンドパルム(牝、父ロードカナロア、母サウンドバリアー、栗東・安達昭夫厩舎)
母サウンドバリアーは同厩舎で管理され、2010年フィリーズレビュー勝ち。半姉サウンドキアラ(父ディープインパクト)も同厩舎で管理されて、2020年阪神牝馬S勝っている厩舎ゆかりの血統。
サウンドキアラの重賞勝ちが松山弘平騎手だったこともあって、本馬も同騎手でデビュー予定。1週前追い切りとなったCWでの併せ馬にも同騎手が跨っているが、時計は6F82.6秒とまずまず。「まだ追い切りでは集中できていない面がありますね。少し我の強いところがあるので、それが走ることに向いてくれれば」と安達昭夫調教師。
【7月14日(日) 小倉芝2000m】
◆センツブラッド(牡、父ルーラーシップ、母サマーセント、栗東・斉藤崇史厩舎)
母サマーセントは同厩舎で管理され、2020年マーメイドSで重賞を制覇。その初仔ということもあり「自厩舎で重賞を勝ってくれた馬の仔がデビューするのは、やっぱり感慨深いものがありますね」と斉藤崇史調教師。
POG取材でも素質馬としてその名を聞いていたが、こんなに早い時期に、というのが正直な印象。1週前追い切りとなるCWでの3頭併せは幸英明騎手が跨って、最先着の動きを見せた。6F83.7秒と全体時計はさほど目立たないが、最後の直線が11.8秒、11.3秒。追われてはいたが、まだ余裕のある脚色だったし、やればやるだけ良くなっているという印象を受けた。
◆グティ(牡、父アドマイヤマーズ、母ベルスリーブ、栗東・友道康夫厩舎)
半兄ベルラップ(父ハーツクライ)は2014年京都2歳Sで重賞を制覇。本馬は2022年セレクトセール当歳にて、6800万円(税抜き)で落札されている。父アドマイヤマーズは同厩舎で管理されて、朝日杯FS、NHKマイルC、香港マイルと国内外のG1を3勝している。
栗東への最初の入厩は4月12日。このタイミングでゲート試験に合格して、ノーザンファームしがらきへ戻って再調整。6月8日に再び栗東へ入厩して、CWでの追い切りを中心に乗り込んでいる。1週前追い切りはレースでも騎乗予定の川田将雅騎手が跨り、CWでの3頭併せ。6F82.3秒、3F38.3秒で水準の時計は出ている。
(取材・文:井内利彰)