いつの間にか車に傷が! こういうときも保険は適用される?
車についた傷で自動車保険は適用される?
いつの間にか車に傷がついていた場合、傷をつけてきた相手が分からないため、自動車保険が適用されないのではないかと不安に思うこともあるでしょう。
本項では、いつの間にか車についた傷で自動車保険は適用されるのか、自賠責保険と任意保険にわけて解説します。いつの間にかついた車の傷が補償されるのか知りたい人は、参考にしてください。
自動車保険とは
自動車保険には2種類あります。強制加入する自賠責保険と、任意加入する任意保険です。それぞれの特徴は以下のとおりです。
●自賠責保険……被害者のけが・死亡・高度障害を補償
●任意保険……被害者、加害者および同乗者のけが、死亡、高度障害および車や物の損害を補償
自賠責保険は被害者の救済を目的としています。そのため、補償されるのは被害者のけが・死亡・高度障害だけです。
任意保険は、自動車事故におけるさまざまな損害を補償してくれます。被害者・加害者および同乗者のけが・死亡・高度障害のほか、車や物への損害までも補償対象です。
いつの間にかついた傷は自動車保険が適用される
いつの間にか車についた傷であっても、任意保険が適用されるケースがあります。しかし、すべての任意保険の補償範囲に含まれているわけではありません。
傷をつけてきた相手が分からない場合は「当て逃げ」に分類されます。当て逃げが補償範囲に含まれているのは、任意保険の補償範囲を定めた「一般型」「エコノミー型」のうち、一般型です。エコノミー型の場合は当て逃げが補償範囲に含まれていないケースがあるため、注意してください。
当て逃げが補償範囲に含まれるかは、自分の加入している任意保険の補償型および補償内容を確認しましょう。
いつの間にか車についた傷で自動車保険を使うのはお得なのか
当て逃げが補償範囲に含まれていた場合、自動車保険を使ったほうがお得と言えるのでしょうか。実は当て逃げで自動車保険を使ってしまうと、契約者側の負担が増してしまう恐れがあります。
本項では、自動車保険を使ったほうがお得になるのかについて解説します。自動車保険を使うことで増す負担についても解説するため、比較するときの参考にしてください。
等級ダウン・保険料があがる
当て逃げで自動車保険を使うと、等級が3等級ダウンして有事故となるため保険料が上がってしまうでしょう。ダウンしてしまった3等級がもとの等級に戻るには3年が必要になります。その間の保険料がいくら増えるのか、シミュレーションしましょう。
免責金額に注意
保険を使おうと思っても、免責金額が修理代よりも高いと保険金は支払われません。免責金額とは自己負担額のことです。たとえば免責金額が10万円、修理代が12万円であれば、保険金は2万円しか支払われないことになります。
自分の自動車保険の免責金額がいくらであるか、確認しておきましょう。
傷の修理にかかる値段と比較
傷の修理代が軽微な場合は、修理代が安く済むでしょう。そのため、保険金を使ってしまって翌年以降の保険料が高くなると、車の修理代以上に保険料を支払わなくてはならなくなる可能性も出てきます。修理費と保険料を比較して、お得になるほうを選びましょう。
いつの間にかついた傷で自動車保険を使えるか確認しよう
自動車保険では、いつの間にか車についた傷であっても任意保険が使えます。しかし契約内容によっては補償範囲外となっていて使えないこともあるため、確認してみましょう。
任意保険を使えた場合でも、次の更新以降に等級がダウンして保険料がアップしてしまうため、保険料が修理代金を上回る恐れがあります。任意保険を使ったほうがよいか、慎重に検討してください。
出典
一般社団法人日本損害保険協会 自動車保険(任意)とは?
一般社団法人日本損害保険協会 自賠責保険
一般社団法人日本損害保険協会 自動車保険の「等級」について教えてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー