【大人の手足口病】「手足に赤い湿疹、水ぶくれ。1か所めくれだしたら一気に…」感染した親が症状語る 2か月近くたった今も「徐々に爪がとれていっている」

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 例年より早く「手足口病」の感染が広がっています。そこまで恐れる病気ではないということですが、実は大人に感染することもあるそうです。

 大阪市生野区にある「くぼたこどもクリニック」。6月に入り子どもたちの間で手足口病が急増しているといいます。

 (母親)「土曜日から熱出て、日曜日からぶつぶつが出てきたんです」
 (院長)「熱はそれっきり下がりました?」
 (母親)「はい、1日だけ」
 (院長)「手足口病ですね、今流行っているやつですね」

 赤く腫れあがったように見える手のひら。手足口病は手・足・口の中にぶつぶつの水ほうができるウイルス性の感染症で、4歳くらいまでの子どもを中心に流行する夏風邪のひとつです。

 大阪府内では6月10日〜16日の患者数が1医療機関あたり7.54人で、警報レベルの5人を超え、2020年以降では最大の流行となっています。近畿では大阪を含めて全府県で警報を超える事態に。

 (くぼたこどもクリニック 久保田恵巳院長)「1か月弱前から流行り始めました。毎日5人くらいはいらっしゃていたと思います。小さいお子さんですね。保育園・幼稚園の就学前のお子さんに多い病気です。今年は立ち上がりが早かったという印象はあります」

 子どもが手足口病と診断された母親はこう話します。

 (10か月の子どもの母親)「(Qどこで感染したと思う?)お兄ちゃんか、木曜日に行ったプールですかね。(お兄ちゃんは)口の周りにぶつぶつができていたから、その前に熱が出ていたので、病院には行っていないんですけど、ひょっとしたらそれが手足口病で、この子にうつったかも」

 感染症に詳しい医師によりますと、手足口病は8割近い子どもが感染する一方、重篤化するリスクは少ないといいます。

 (大阪公立大学大学院 城戸康年教授)「元気に大人になるためのステップとしての感染症という側面がありますから、絶対に避けようというものではないと思います」

 一方で、手足口病が子どもから親へ感染した場合に、親のほうが重症化するケースが多いそうです。大阪市内の事務所に勤務する西村諭規庸弁護士(38)。5月に2歳の娘が手足口病に感染しました。その数日後に自身も40℃近い熱が出たといいます。

 (西村諭規庸さん)「口が口内炎だらけになってご飯も食べられなくて、水を飲むのも大変。日が経つにつれて手足に赤い湿疹や水ぶくれのようなものができ始めまして、今度は痒くてしょうがない。1か所ぷちっとめくれだしたら、そこから一気にばっとめくれていく感じで、見た目が正直グロテスクなので、人の目は気になりましたね」

 娘は数日で症状がおさまった一方、西村さんはなかなか治らなかったといいます。

 (西村諭規庸さん)「何か爪がおかしいなと。爪の白い部分がなくなったんです。(2か月近く経って)まだ徐々に爪がとれていっている状態なんですね。完治するにはあと数か月はかかるんかなって。正直、自分はかからないだろうと結構、高を括っていたところがあって、いつもと同じように娘のオムツも替えていました。自分のお子さんがかかった時には、きちっと大人はかからないように配慮すべきかなと思います」