Jリーグ、23年度の売上高は58クラブ合計で過去最高の1445億円 前期比111%、43クラブが増収
Jリーグが理事会後にクラブ経営情報を開示
Jリーグは5月21日に理事会を実施し、その後に記者会見およびクラブ経営情報を開示した。
決算期の関係で柏レイソルと湘南ベルマーレを除いた2023年の売上高は過去最高の1445億円となり、新型コロナウイルスの影響のあったシーズン前の水準あるいはそれ以上の数字が並んだ。
Jリーグからは売上高がJ1からJ3の58クラブ合計で過去最高の1445億円となり前期比111%、43クラブが増収だったとされ、入場料収入は前期比138%となり2019年との比較でも110%でコロナ前の状況に回復したとしている。そして、J1、J2の89%のクラブが増収となり、浦和レッズは100億円を超えたとした。これは、19年にヴィッセル神戸が記録した約114億円に次ぐ数字だという。
また売上原価なども増加し、トップチーム人件費が607億円(前期比104%)と増加していることから、「増加した売上がチーム強化に投資されている」とJリーグでは評価していた。
その売上高成長率が最も高いのが藤枝MYFCの99%で、FC町田ゼルビアの78%と下部カテゴリーからの昇格が関係したクラブが並んだ。また、会計的な増加が最も多かったのは浦和の約22億5700万円だった。
また、クラブライセンス制度によるコロナ禍の特例期間が終了し、今年は猶予期間となり「債務超過が解消されていなくても良いが、前年度より債務超過額が増加してはいけない」、「新たに債務超過に陥ってはいけない」、「3期連続赤字のカウントをスタートする」タイミングになるとしている。今後、シーズン移行が控えているだけにその3期連続のカウントの仕方など細部が関わってくるが、Jリーグは「クラブが不利益を被らないようにする」とした。
一時はスタジアムから歓声が失われる時期を過ごしたJリーグだが、その賑わいが戻り全体的な成長が見られる結果になっている。(FOOTBALL ZONE編集部)