デビューが待たれる浦和のオラ・ソルバッケン【写真:轡田哲朗】

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5月20日のトレーニング後に定例のオンライン会見を実施

 浦和レッズのペア・マティアス・ヘグモ監督は5月20日のトレーニング後に定例のオンライン会見を行い、22日に行われるルヴァン杯のファーストラウンド3回戦、V・ファーレン長崎戦でターンオーバーや負傷者の復帰があるかについて「いくつかのポジションでローテーションを行うチャンスはある」と話した。

 5月の浦和は中5日以上で迎える試合がない厳しいスケジュールの時期だが、ヘグモ監督は基本的な考え方として「我々は週に2試合をこなせる選手を作りたい。そして、メンタル的にもフィジカル的にもその準備をしないといけない。このクラブはたくさんの試合をプレーしようとする場所だ」という方針を話す。一方で「各試合の前に選手を個別に観察する。かなり個別に見ている」と、個々の状況に応じた判断をしていると話した。

 そうしたなかで迎える長崎戦だが「(J2)リーグでも2位の得点力のあるチームだと思う。個別に見てもクオリティーのある選手が揃う」として、「どういうゲームになると予測するかと言えば、こちらがボールをキープする時間が長くなるだろう。ただ、相手が強力なカウンターもあるので、リスクマネジメントも大切になる」と話した。

 浦和はタレント力を誇るものの、一部選手のコンディションは万全ではない。ノルウェー代表FWオラ・ソルバッケン、FW松尾佑介、FW関根貴大、FW安部裕葵、MF岩尾憲に加え、指揮官が「大事を取った」と話しているスウェーデン代表MFサミュエル・グスタフソンとMF大久保智明という、万全な状態だった時にスタメン起用されても驚かない離脱選手たちがいる。今後、リーグ戦ではFC町田ゼルビア戦やヴィッセル神戸戦といった上位対決も控える。このようなゲームに向け、こういったメンバーに起用のメドが立つのかは長崎戦での注目ポイントにもなる。

 ヘグモ監督は「水曜日(長崎戦)にご覧になれると思うが、怪我人も練習に戻ってきている。オラも質の高い練習ができているし、サミュエルも岩尾憲も戻ってきている。水曜日の試合に関しては、メディカルやフィジカルコーチとどうするかを考えている」と、復帰する選手がいることを示唆。一方で、「ただ、その後のことは考え過ぎずにやりたい。まずは次の長崎戦のことを考えたい」とも話した。

 全体像としてヘグモ監督は「いくつかのポジションでローテーションを行うチャンスはあると思う。それも重要だが、継続性を持たせることも同時に重要だと思う」と、11人を総入れ替えするようなことはないとしている。

 イタリア・セリエAのASローマから期限付き移籍で加入するも、負傷やアクシデントがあり公式戦に出場しないまま契約期限の6月末が近づくソルバッケンは長崎戦のピッチに立つのか。今後の浦和のスケジュールを見れば、6月中にセレッソ大阪や鹿島アントラーズ、名古屋グランパスとの対戦もあるだけに短期間でも爆発力を発揮することに期待したい存在でもあるが、一発勝負のトーナメントとはいえメンバー発表の時点から注目ということになりそうだ。(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)