Denon伝家の宝刀、こだわりの原音再生で映画も音楽もランクアップさせるサウンドバー
さすが、いい仕事してますね。 皆様、これがデノン伝家の宝刀、サウンドバー「DHT-S218」でございます。
本日は、匠の技が光るこの逸品と、デノンというブランドについて、美術工芸品をご案内するように皆様へお話させていただくことにいたしましょう。
デノン(Denon)と言えば、1910年に日本初の蓄音機メーカーとして誕生し、1945年には終戦を報せる玉音放送の録音に使われた機器がデノン製だったなんて逸話もあるほどの、長〜い歴史を持つ老舗ブランド。高品位な音楽再生にこだわり、たったひとりのサウンドマスターと呼ばれる音質責任者がすべての製品の音質の最終決定を行なっていることでも知られています。
高級オーディオなんて置く場所も買う予算もないですって? いやいや、話を最後まで聞いてくださいな。ご自宅にテレビはおありでしょう。テレビ番組はあまり観なくても、YouTubeやNetflixを大きい画面で観たくて、ちょっと大画面のテレビを買ったなんてご家庭は多いはず。
そんな大画面テレビの音質が、大迫力で高音質なサウンドへ劇的に変化すると聞いたら、興味がわいてきませんか。そんなおうち時間の贅沢をたった3万円台で実現してくれる銘品が、このサウンドバー「DHT-S218」なのですよ。
おっと。いきなり結論めいたことを述べてしまいましたが、ご購入にあたってはもうちょっと特徴を知っておきたいですよね。
ここからは「DHT-S218」に至るデノンのサウンドバーDHT-S200シリーズの系譜と、歴代モデルで培われた音作りが結実したサウンドデザインについてお話しさせてください。
それほどお時間を取らせませんので。さあさあ、こちらの座敷へお上がりになって。
「DHT-S218」は三代目。それぞれ特徴あるデノン・サウンドバーの系譜
まずはこの、サウンドバーDHT-S200シリーズの家系図をご覧ください。110年以上にもおよぶデノンの歴史のなかで、サウンドバーはまだまだ新しい製品ではありますが、最近ですと2019年発売の初代モデル「DHT-S216」にはじまり、2022年の「DHT-S217」、そして最新の「DHT-S218」が三代目にあたるのでございます。
三代目といえば、江戸幕府で例えると徳川家光。ちょうど、新しく生まれたものが過去のノウハウを消化吸収し、盤石な安定期に入る世代にあたると言えますでしょう。
歴代モデルはそれぞれ、製品のコンセプトに狙いがありました。まず初代「DHT-S216」は素の音がいい「アコースティックデザイン」を掲げ、原音をストレートに表現する「PUREモード」搭載で高評価を獲得。
続く二代目の「DHT-S217」は、初代のアコースティックデザインを継承しつつ、高性能な処理チップとワンランク上の強力な電源を搭載するなど、高度な「エレクトロニクスデザイン」を追及。Dolby Atmos&ロスレスにも対応しました。
そして「DHT-S218」は、歴代のアコースティック、エレクトロニクスに加え、音の匠であるサウンドマスターがすべてのサウンドモードをさらに入念に音質検討。すなわち「サウンドデザイン」が完成した、これまでの系譜の集大成とも言うべきサウンドバーとして世に送り出されたのです。
「MOVIE」をはじめ、4種類のサウンドモード
サウンドバーはテレビにつなぐものですから、映画やドラマから、音楽ライブ映像、はたまたゲームまで、多種多様なコンテンツをより良い音で楽しめなければなりません。「DHT-S218」は、4種類のサウンドモードでこうした要求にこたえています。
それが、映画館のような臨場感を体感できる「MOVIE」、オーディオメーカーらしい音作りで音楽に没頭させてくれる「MUSIC」、音量を控えめにしても小さな音が聞き取りやすい「NIGHT」、そして初代サウンドバーDHT-S216からの伝統を受け継いで原音再生にこだわった「PURE」モードの4つです。
実際に映像を流しながらモードを切り替えてみるとよーくおわかりになるかと思うのですが、どのモードであってもテレビ本体のスピーカーからの出力と比べて、音が一歩前にぐいっと出てきている感覚があります。しかも、それぞれの音の分離がハッキリするので、霧が晴れたようなクリアな音になったと感じるはず。
ちなみに私は、劇場公開時に映画館へ足を運べずに見逃していた映画を「DHT-S218」の「MOVIE」モードを使って視聴してみたのですが、抜群の臨場感とド迫力の音圧にびっくりしましてね。もはや映画館で観たのとそん色ないくらいの満足感を得ることができましたよ。
しかも、Dolby Atmos対応作品であれば上方向の立体感が増し、より臨場感のある音を楽しめます。
まるでリマスターのように音楽ライブ映像がよみがえる
そうそう。せっかく「MUSIC」モードのお話しをするのでしたら、「DHT-S218」を試用するにあたって、押し入れで眠っていた音楽ライブ映像DVDのコレクションを発掘してみたところ、映画以上の衝撃に襲われたという私の体験談を語らせていただけますでしょうか。
それというのも、かつて何度も視聴した音楽ライブ盤の音が、サウンドバーによって「えっ、知らないうちにリマスター版がリリースされていたの!?」と錯覚させられるほどに激変して聞こえたのですよ。これだけで元が取れるのでは、と思うほどのインパクトがありましたので、音楽愛好家の方々にもぜひお試しいただきたいところ。
そして、何度も繰り返し聴いた音楽は音の違いを認識しやすいので、オーディオとしての音質の聴き比べをしたいという方にもおすすめですよ。
ちなみに、高品位な音楽再生のためには、音源に収録された情報の細かいディテールまで漏らさず正しいバランスで再生することが求められるため、一般的には映画と比べて音楽のほうが再生が難しいとされているようです。
「DHT-S218」がサウンドバーながら高い音楽再生能力を持つのも、音楽に本気で取り組んでいる老舗オーディオメーカーならではということでございましょう。
「PURE」モードと、原音再生へのデノンのこだわり
ところで、本格的なホームシアターシステムは例外として、一般的には、映画の音声を再生する際に重視されるのは音の派手さや体にズシンズシンと響く低音の迫力、それにセリフや効果音がはっきり聞き取れることで、先にご説明した音楽再生に求められるようなディテールやバランスはそこまで要求されません。
そんななかでデノンが原音再生にこだわり、サウンドバーに「PURE」モードを用意しているのは、音楽を良い音で聴けるレベルのサウンドバーを目指した結果として、音響の派手さや迫力に頼らずとも、原音再生で十分に臨場感を出すことができたからではないでしょうか。
いささか好事家っぽい話をいたしますと、「DHT-S218」の「MOVIE」モードや「MUSIC」モードでは、入力された音声信号がDSP内部でデコーダーを通って各サウンドモード、バーチャルサラウンドの回路でそれぞれに味つけ処理されてアンプへ渡されるのですが、DSP内でデコーダー以降の味付け処理をバイパスして高純度なサウンドの出力ができるようにしたモードが、初代デノン・サウンドバーDHT-S216から継承されている「PURE」モードです。
つまり、「PURE」モードは派手な味付けをせず、素材の味で勝負するというもので、それでいて臨場感のある重厚なサウンドを出せているのは、老舗オーディオメーカーならではの自信と経験のなせる匠の技なのかもしれません。
まさにスペックや数字にあらわれることのない、サウンドデザインの妙と言えるでしょう。
たくさんコンテンツ視聴するエンタメ愛好家ほど恩恵が大きい
お手持ちの映像や音楽のコンテンツがまるでリマスターされたかのように違った聴こえ方でよみがえるとあって、3万円台という価格の「DHT-S218」は、エンタメを積極的に楽しむ方ほど元が取れるというのが、私の率直な感想でございます。
DVDやBlu-rayなどの映像ソフトはもちろん、ネット動画の音質も映画館レベルかと思わせるほどに格上げされますし、音楽を聴く際には高音質なBluetoothスピーカーとして使えることも見逃せません。
しかも配線はテレビにつなぐHDMIケーブルと電源ケーブルだけというシンプルさ。テレビ付近という目につきやすい設置場所にあって、配線がゴチャつくこともなく鎮座する横一文字のサウンドバーからは、過度な装飾を排しミニマルを追及した禅の精神性すら感じられる…などと申したら言い過ぎでしょうかね。
おっと。この素晴らしいサウンドバーの逸品についての話にもっと花を咲かせたいのは山々なのではございますが、私はそろそろ帰宅して映像コレクション鑑賞に勤しまなければなりませんので、このあたりで失礼いたしますね。
皆様におかれましても、「DHT-S218」で素敵なおうち時間をお過ごしになられますように。
Source: Denon