17年ぶり復活! トヨタ新型「ラージSUV」登場へ! 全長5m級のビッグな“ステーションワゴン”SUV「クラウン エステート」どんな人が買うのか
最後のクラウンシリーズ「クラウン エステート」はどんな人が乗る?
最後のクラウンシリーズの1台として、本年の年央以降の登場が予定されているのが新型クラウン エステートです。
名称的には、ステーションワゴンをイメージしますが、その実態はラージSUVと言うのが正しいでしょう。
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では、そんな新型クラウン エステートは、どんなクルマなのでしょうか。また、「クラウン」の「エステート」には、どんな歴史があり、どのようなユーザーをターゲットにしているのかを考えてみたいと思います。
まず、これから登場する新型クラウン エステートは、どのようなクルマなのでしょうか。
公開されている情報では、全長4930mm×全幅1880mm×全高1620mm。同じSUVタイプのクラウン スポーツよりも、全長が220mm長く、全幅は同じ、全高が60mm高くなっています。
ホイールベースは2850mmで、「クラウン クロスオーバー」と同じ寸法となります。プラットフォームはクラウン クロスオーバーと同じ、FFベースのGA-KのTNGAプラットフォームを使用するのでしょう。パワートレインもクラウン クロスオーバーと同じものが採用される可能性が大きいと言えます。
また、新型クラウン エステートならではの特徴は、広々とした室内空間になります。2列目シートを前に倒せば、ラゲッジから2列目まで完全なるフラットな床が現れます。
これをフルフラットデッキと呼びます。SUVですが、ステーションワゴンのように使える実用性を備えているのです。これが「エステート」の名前を使う理由となるでしょう。
ちなみにクラウンの歴史を振り返れば、ステーションワゴンの存在感が意外に大きいことに気づくはずです。
1955年に登場した初代クラウンにも、商用モデルでしたが「トヨペット マスターラインクラウンバン」というワゴンタイプがすでに存在しました。
1962年に登場した2代目クラウンでは、初の乗用モデルとしてステーションワゴンの「クラウンカスタム」が登場します。
商用モデルは、初代から1991年まで9世代まで、乗用モデルとしては2代目から1999年登場の10代目(セダンとしては11代目)まで、続きます。
商用モデルのバンが終了したのは1999年のことであり、乗用モデルのステーションワゴンが終了するのは2007年のことでした。つまり、商用モデルも乗用モデルも、それぞれ40年を超える歴史を積み重ねていたのです。
また、クラウンの乗用ステーションワゴンは、2代目から5代目が「カスタム」と名乗り、6代目と7代目が「ワゴン」、8代目と9代目が「ステーションワゴン」、そして最後の10代目が「エステート」と名乗っています。つまり、今回の新型「クラウン(エステート)」は、10代目の名称を継承するモデルとなります。10代目が生産終了となったのは2007年でしたから、今回は17年ぶりの復活となります。
ちなみに、世間一般的にステーションワゴンが脚光を浴びるようになるのは、高性能スポーティ・ステーションワゴンのスバル「レガシィ・ツーリングワゴン」が人気を集めた1990年代以降と言えます。
ところが、「クラウン」に関しては、そうしたブームより、はるかに先からステーションワゴンを揃えて、販売してきた歴史を有していたのです。
では、そんな「クラウン」のステーションワゴンは、どのようなユーザーに愛されてきたのでしょうか。
個人的な印象を含めて言えば、その答えは自営業のオーナー社長さんのような方です。クラウンはいつの時代もトヨタのトップモデルですから、裕福な方がオーナーになります。
その裕福な人でありつつも、業務上多くの荷物を運ぶ必要性のあるユーザーが、「クラウン」のステーションワゴンを利用します。
裕福でも勤め人であれば、ステーションワゴンである必要はありません。自身で事業を切り盛りする自営業だからこそ、実用性の高いステーションワゴンを愛用してきたと言えるでしょう。
そういう意味では、新世代のクラウン エステートも時代の要請にあわせてSUVのスタイルをとっていますが、荷物をたくさん積むという「クラウン」のステーションワゴンの伝統は継承されています。
ですから、きっと新型クラウン エステートも、そのオーナーとなる方は、事業を切り盛りする自営業の方が多いのではないでしょうか。また、アウトドアライフやスポーツを楽しむ方にも、荷物をたくさん積める新型クラウン エステートはおすすめです。
発売は2024年年央以降と言いますから、早ければ6月には登場する可能性もあります。そろそろディーラーに足を運んで、相談してみるのもいいかもしれませんね。