登山、ダイビング、スキー…アウトドアスポーツを楽しむためのスマートウォッチ5選
【スマートウォッチの選び方】
登山やハイキング、ウォータースポーツに、ダイビング、スキーやスノーボード、キャンプなど、アウトドアシーンでスマートウォッチが使えると何かと便利なもの。一方で、市街地利用が想定された製品では、バッテリー持ちが心許なかったり、耐久性や動作温度に不安が出てきたりしがちです。
本稿では、そんなアウトドアシーンで活躍間違いなしのおすすめスマートウォッチを5つ厳選してご紹介。各機種のアウトドア利用に関するポイントにフォーカスして解説していきます。
1. Apple「Apple Watch Ultra 2」
iPhoneユーザーであり、かつ登山やダイビングなどにスマートウォッチを利用したい人ならば、Apple Watchシリーズのアウトドア向けモデルである「Apple Watch Ultra 2」がおすすめ。
価格は12万8800円と高額ですが、Apple Watchでありながら36時間のバッテリー持ちを誇り、長時間のアクティビティに対応しやすいことが大きなメリット。
▲「Apple Watch Ultra 2」(画像出典:Appleプレスリリース)
100mの耐水性能だけでなく、手首に装着しておけば-20C°〜55°Cまでの温度に対応できることも見逃せないポイント。Apple Watchのスタンダードモデルである「Series 9」が0°C〜35°Cまでしかサポートしていないことを踏まえると、ウィンタースポーツなどでの利用にも適した一台であると言えます。
2. スント「SUUNTO VERTICAL」
より長時間のアクティビティに対応するには、ソーラー充電に対応する「SUUNTO VERTICAL(スント バーティカル)」も要チェック。
同機は、スントが23年6月に発売した「アドベンチャーウォッチ」を称する一台で、(1)タフネス仕様、(2)オフラインマップ、(3)長時間のバッテリー持ち、という3点を兼ね備えているのが特徴です。
▲「SUUNTO VERTICAL」。価格は9万7900円(画像出典:スント プレスリリース)
バッテリー持ちに関しては、例えば、パフォーマンスモードでGPSトラッキングを利用する場合、公称値で最大60時間の連続トラッキングに対応。また、ソーラー充電に対応する「TITANIUM SOLARモデル」は、晴れた日ならば+30%のバッテリーが自動で供給されるとのこと。
3. ガーミン「Instinct 2X Dual Power」
同じくソーラー充電に対応したタフネスウォッチとしては、ガーミンジャパンが23年5月に発売した「Instinct 2X Dual Power」もあります。製品価格は6万8200円。
▲「Instinct 2X Dual Power」(出典:ガーミンジャパン プレスリリース)
こちらのバッテリー持ちは、スマートウォッチモードではなんと無制限。さらに、GPSモードにおける公称値で約145時間を誇ります。
タフネス仕様については、アメリカ国防総省が定めるMIL-STD 810(通称MILスペック)の「耐熱」「耐衝撃」「耐水」の項目に準拠しています。また、水深100メートルまでの防水性能も備えており、ケース、ディスプレイ共に傷がつきづらい仕様も兼ね備えます。
4. Mobvoi「TicWatch Pro 5」
続いて、Mobvoi Information Technology社(モブボイ)が23年5月に発売した「TicWatch Pro 5」をご紹介します。価格は本記事執筆時点におけるAmazon.co.jpにて3万6499円。
同機は、MILスペックに準拠したタフネス仕様になっており、過酷な環境での使用にも耐えられるのが特徴。コンパスや気圧計も備えているため、ハイキングや登山でのルート検索にも役立つでしょう。
▲「TicWatch Pro 5」(画像出典:Movboi プレスリリース)
また、OSにWear OS by Googleを搭載しつつ、スマートモードで最大80時間稼働するというバッテリー持ちの長さもユニーク。このスタミナの高さは、発色が鮮やかなAMOLED(有機EL)ディスプレイの上に、超低消費電力ディスプレイ(FSTN液晶)を重ねた2層構造のディスプレイによって実現しています。
5. Amazfit 「Amazfit Active Edge」
カジュアルな登山やハイキングを目的とする場合には、24年3月に発売された「Amazfit Active Edge」もコストパフォーマンスの良い選択肢として候補に挙がって来るでしょう。
同機はZepp Health Corporationが展開するAmazfitブランドのアウトドアウォッチで、価格は1万9900円。ほかの機種と比べるとひとまわり安価で、手を伸ばしやすい機種だと言えます。
▲「Amazfit Active Edge」(画像出典:Zepp Health Corporationプレスリリース)
アウトドア系の機能がさほど充実していないという点には留意が必要ですが、機種そのものの仕様については、MIL規格の「MIL-STD-810G」における「低圧」、「極端な高温」、「極端な低温」、「熱による衝撃」、「塩霧」、「振動」、「衝撃」といった7項目に準拠。凝った運用をしなければ十分にアウトドアでの活躍が見込めるでしょう。
バッテリー持ちについては、通常使用で最大16日間使用可能。また、連続でGPSを使い続ける場合には、最大20時間駆動可能です。
* * *
一言でアウトドア用途と括っても、実際に何に使うかは人それぞれです。本稿で紹介した製品のなかでも、得意不得意な用途はかなり分かれています。想定するアクティビティに応じて、最適な機種を絞り込んでみてください。
<文/井上 晃>
井上 晃|スマートフォンやタブレットを軸に、最新ガジェットやITサービスについて取材。Webメディアや雑誌に、速報、レビュー、コラムなどを寄稿する。X
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