雑草の季節に備えよ!草刈り、集草、土ならし…マルチに使える「伸縮式ステンレーキ」
【グッとくる農具】
2023年春から田舎と街の二拠点生活を始めたライターのGOLです。耕作放棄地を再生するなかで、農業の楽しさや難しさ、奥深さにあっという間にハマってしまいました。とはいえ、そこは根っからのギア好き。農機具をはじめ田舎暮らしに必要なモノにも、思わずソソるギアがたくさんあります。そんな農具を紹介していきます。
■長いと腰をかがめず使える
3月になり猟期が終わったので畑仕事の準備を始めました。
草刈りには少し季節が早いですが、畑の土が完全に溶けるのを待って耕し始める予定です。これまで草刈りと集草は別々のツールを使っていましたが、本格的な雑草の季節が訪れる前に一丁二役のアイテムを試すことにしました。「千吉 伸縮式 ステンレーキ 1300MM」(購入価格:2743円)です。
▲800〜1300mmの4段階伸縮のハンドル
レーキに求められる最大の性能は「集草」ですが、あれば便利な機能だと思っていたのが、携行や収納に便利になる伸縮式のハンドルでした。自宅の畑だけでなく山道整備などにも利用したかったからです。この「伸縮式 ステンレーキ」は4段階の伸縮性があり、ワンタッチで800〜1300mmまで調整できます。作業場所や使用者の身長に合わせて使うこともできます。
▲最長1300mm
高身長の人でも腰をかがめることなく、高い位置から振り下ろせます。ハンドルは軽量で腐食に強いアルミ合金製です。重量約800g。
▲最短で800mm
軽量かつコンパクトに収納できるので、収納時もスペースを取りません。都心部で園芸を楽しむ人にもおすすめです。軽いので女性でもラクに扱えますよ。携行する必要がある時も短いほうが便利です。
▲ハンドルの長さはボタンを押しながら変える
金属のボタンを押すとスプリング式のロックが外れ、前方の柄が伸び縮みします。ハンドルと柄のジョイントはしっかりとしており、土がハンドルに入ることはありません。また、ハンドルは楕円形なので握りやすく、力が入れやすい。
▲ベントしたレーキと水平な鍬になっているステンレスヘッド
ベントしたレーキ部が土に刺さり、雑草の根をとらえます。水平の鍬部は掘り起こした土を均したり寄せたりする時に使います。畑を耕すような鍬とは違います。
▲ヘッドと柄のジョイントはリベット留め
ヘッドそのものはコネクターと溶接されており、柄はコネクターとリベットで留められています。取り外すことはできない模様。特にガタツキもなく不具合はありません。
▲レーキは土に良く刺さります
ハンドルが長いので、高い位置から振り下ろし、位置エネルギーを利用して土に深く刺すことができます。軽量なヘッドの不利な点を長いハンドルで克服しているカタチですね。ベントしたレーキは雑草の根をとらえ、テコの原理で土から根こそぎ掘り起こすことができるというわけです。
▲石はひっかかりやすい
除草する場所の土質にもよりますが、石の多い場所ではレーキの間に石が挟まることがあります。挟まるたびに取り除くしかないのですが、深く土に刺せる分、石もガッツリ挟んでしまいました。石に当たり続けるとレーキが曲がります。曲がっても割りと簡単に戻せますが、分厚く丈夫な鍬に比べるとヤワい感じは否めません。
▲集草以外に土寄せにも便利な鍬
掘り起こした雑草を集めるだけでなく、雑草を抜いて穴の空いた地面を均したり、土を盛ったりするのに便利な鍬。ヘッドを反転させれば作業できるので、大変効率が良いですね。
* * *
一粒で二度美味しい、そんな「千吉 伸縮式 ステンレーキ 1300MM」。雑草が生え始める季節に活躍が期待できることはもちろん、土寄せや均しなど日々の農作業で土をいじる時にも便利ですし、その優れた携行性を活かした使い方ができると思います。何より、価格もリーズナブルなのが魅力です。
>> [連載]グッとくる農具
<取材・文/GOL>
GOL|現在、東京近郊の山村と都会で二拠点生活をしています。ライター業がメインですが、地方の魅力発信にも力を入れています。実地でのレビューがしやすい環境を活かしてアイテムを紹介していきます。
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