マーチSに出走予定のヴァルツァーシャル(撮影:下野雄規)

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 6月に大井競馬場で行われる帝王賞に向けてのステップレース。ただし、ハンデ戦というのが妙で過去10年間で1番人気馬は[1-2-2-5]と苦戦傾向。またトップハンデを課せられた馬も[0-2-0-15]と苦しい戦いを強いられている。中山ダート1800mはスタンド前坂の途中からスタートし、コーナー4回で最後の直線は308m。先行力は不可欠なコースで、4角3番手以内馬は[7-4-2-21]だ。

 ◎ヴァルツァーシャルはポルックスS優勝馬。2歳10月のデビュー戦から終始一貫してダート路線を歩み、ユニコーンSは4着。その後一息入れ、初の年長馬との争いになった休み明けの2勝クラスを楽に突破、そして3歳12月の北総Sを勝ってオープン入り。どんな位置からでも競馬ができるのが強みだが、前々走の師走S、前走のポルックスSを見る限り、中団から力強く脚を伸ばす戦法が板についてきたようだ。中山競馬場ダート1800m戦は[2-2-0-2]と得意にする舞台だ。

 〇ゴールドハイアーは総武S優勝馬。3歳春の1勝クラスでは現役オープン馬を5馬身突き放し、伏竜Sで1番人気に支持されたように早くから頭角を現していた馬だが、少々の気難しさもあって出世が遅れていたが、近3走は安定した走りを見せている。前々走は4角手前から仕掛けて、最後1度は先頭に立つような積極的な競馬で0.3秒差3着。前走はプラス10kgの馬体重。1番人気馬を射程圏内に置くようなポジションから最後は追い比べを制してこれを差し切っている。

 ▲ブライアンセンスは花園S優勝馬で東海S4着。中山競馬場ダート1800mは初勝利を記録した縁起の良いコースで、それを含めダート1800m戦では[3-0-1-1]。前走の東海Sは外枠からの発走だったために4つのコーナーですべて外々をまわらされる苦しい競馬。それでも上がり3ハロンは2位タイの35.9秒。最後までしっかりと脚を使って、勝ったウィリアムバローズから0.5秒差と健闘したものの脚抜きの良い馬場でなければと思わせる内容だった。

 △キタノリューオーは師走S優勝馬で、ポルックスS2着馬。近2走はヴァルツァーシャルと1、2着を分け合っている。長く良い脚を使える馬でコーナーリングも巧み。中山競馬場ダート1800mは[2-2-1-3]だ。

 ジャパンダートダービー2着△キリンジ、体重を増やしながら好走を続けている△ウェルカムニュースとまだ見限れない△ミトノオーを抑えておきたい。