毎日杯に出走予定のノーブルロジャー(撮影:下野雄規)

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 阪神競馬場の外回り芝1800m戦を舞台に行われる馬齢重量戦。2021年には、ダービー馬シャフリヤールが、17年には皐月賞馬アルアインが勝利しているほか18年優勝馬ブラストワンピースは有馬記念に勝っている。

 コースは2角奥のポケットからスタートして長い向こう正面を使ってのポジション争いはほぼ平坦。3~4角の中間地点から緩やかな下り勾配となるが、ゴール前に高低差1.8mの急坂が待ち受ける。過去10年で上がり最速馬は[3-4-3-3]。広いコースを使って行われるワンターンコースゆえに器用さよりも、総合力、たしかな末脚が求められるレースだ。

 ◎ノーブルロジャーはシンザン記念優勝馬。互角のスタートからポジションを下げ、最後は12.2秒~11.9秒という加速ラップだったが、それを大外から力でねじ伏せるような競馬で勝利した。米国フロリダ州の2歳トレーニングセール取引馬で、東京競馬場芝1600m新馬戦はスローペースの2番手。最後の3ハロンを33.7秒で逃げ込みを狙うライバルを33.3秒の末脚で突き放した。父はジャスティンパレスの半兄で、ジャンタルマンタルを送り出したパレスマリス。

 〇サトノシュトラーセは、あすなろ賞優勝馬でラジオNIKKEI杯京都2歳S3着。前々走の京都2歳ステークスは残り200m付近では先頭に立とうというシーンがあり、前走のあすなろ賞は好位追走から外を回りながら、内ラチ沿いに逃げ込みを図った3着馬、外から迫る2着馬を抜かせなかった。前半1000mが62.6秒だったとはいえ11.8秒、11.6秒、11.4秒という加速ラップをしのぎ切った内容は評価できる。

 ▲ファーヴェントは東京スポーツ杯2歳S3着馬。この時は新潟のデビュー戦以来というローテーションだったが、馬体重マイナス10kg。やや離れた4番手から最後の直線では一完歩毎に差を詰めたが2着シュバルツクーゲルをハナ差まで追い詰めたところがゴールだった。前走はゴール前でジョッキーが立ち上がる不利。着順、着差ほど悪い内容ではなかった。改めて。

 △ニュージーズは中山競馬場芝2000m新馬戦優勝馬。半マイル通過50.7秒、前半1000m63.1秒のペースを好位追走。残り200m付近で抜け出すと、最後は急坂をものともせずに11.3秒で2着以下を5馬身突き放した。問題はキャリアだ。

 △トラジェクトワールのセントポーリア賞は、スタート直後に不利があった。人気を裏切ってしまったが、まだ見限れない。