トランク型でスピーカー&バッテリー内蔵の「レコードプレーヤー」ってお手軽で面白い
今、アナログ・レコードの市場が大盛況。日本国内で人気を牽引しているのは、ファッション感覚でレコードを聴く10代から30代の若い音楽ファンですが、そんな世代に向けたカジュアルなアナログ・レコードプレーヤーとして、ちょっと面白そうだなと思ったのがCICONIA「TE-2310RE」(実勢価格:1万4300円)。
▲外見はまんまトランク型。2023年11月発売
コンセプトが“トランク型リチャージャレコードプレーヤー”とユニーク。閉じて収納するとトランクそのもので充電式、つまりバッテリー内蔵で持ち歩きが可能。そして本体にスピーカーまで内蔵しているので、これ一台でレコード再生できるオールイワンワン設計です。
レトロな外見ですがデジタル機能も付いていて、Bluetooth搭載、USBメモリ対応にFMチューナーまで搭載しています。
■オールインワンはやっぱりお手軽で便利
外見はハンドル付きで完全にトランク型。でもカバーを開くとレコードプレーヤーが現れるのはやっぱり面白い。
レコードプレーヤーって意外と設置スペースが必要なので、使わない時にコンパクトに収まる点は、レコードを知っている人間からしても大きなメリットだったりします。
▲中身は正統派のターンテーブル。レコードは左側にはみ出す形
レコードプレーヤーはベルトドライブ式で、回転数 33.1/3・45・78回転をカバーと機能は十分。LPレコード再生はもちろん、ドーナツ盤のEPレコード対応のアダプターも付属しています。なお、ターンテーブルは若干ガタガタしていますが、スピーカーの振動を伝えないスプリング・マウント構造だからですね。
▲レコード針も搭載(出荷時はカバー付き)。針交換も可能な仕様
▲トーンアーム回りにコントロールボタンを搭載。ボリュームノブが電源を兼ねています
トーンアームの回りには、再生モードを表すディスプレイと再生コントロール系のボタンを配置。ボリュームノブが電源スイッチを兼ねています。起動時のデフォルトはbt(Bluetooth)のモードになっているので、レコード再生の際にはPHO(フォノ)に切り替えて使うことがポイントです。
ではレコードを再生してみます。
▲レコードをセットして…
▲レコードの上にトーンアームを動かするとターンテーブルが回転するので、奥のトーンアームリフターで針を落とす
針を落とすってアナログ・レコード入門者にはドキドキですが、一度覚えてしまえば簡単です。調整なしにすぐに使い始められるのって素晴らしい。
CICONIA「TE-2310RE」から流れるサウンドは、パワフルではないけど味のあるレトロ調。外部機器と接続せずオールインワンで音楽を聴けるわけで、ここまでシンプルに使えるなら実用性として十分アリ。
▲トランク型の外の左右に5W×2のスピーカーを搭載
アナログ・レコードで聴く音楽って、もう趣味の世界。ド定番のFrank SinatraやNORAH JONESを聴いてみたり、勢いにまかせてポチったYOASOBI『アイドル』の7インチのアナログ盤を再生してみたり。レコード・プレーヤーを所有しなくても、限定版をコレクションしちゃうのは、最近の流行りですよね。
▲今どきのヒット曲はアナログ盤も初回限定でリリースが定番
またCICONIA「TE-2310RE」には、外部機器との接続機能もあります。
まず、シンプルに使えるのがヘッドホンジャック。スピーカーで音を流しにくい環境には使えます。実際にAKGのヘッドホンをつないで聴いてみると、レコードのアナログ感もしっかり再現。
それ以外の端子は、使い方を正しく理解しておきましょう。
背面にはRCA(アナログ音声)の出力端子を搭載しています。そしてBluetoothも搭載していますが、こちらは出力ではなく入力です(ちなみにコントロールパネルにある3.5mmのAUX端子も入力)。外部機器の音声をCICONIA「TE-2310RE」の内蔵スピーカーで流す目的で使うものです。
▲背面にあるRCA端子は音声出力。隣にはFMのアンテナ線が
▲BluetoothでCICONIA「TE-2310RE」とスマホをペアリングする使い方も。スマホで再生した音楽を「TE-2310RE」のスピーカーから流すために使う
なおmicroSDスロットとUSB端子は音楽プレーヤーと録音機能を搭載しているので、デジタル向けの機能も一部利用可能です。
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▲アナログ・レコードを再生できて外見がオシャレ。これだけで正直満足かも
トランク型のレトロデザインというCICONIA「TE-2310RE」ですが、スピーカーが一体型のレコードプレーヤーって遊びで使うには手軽でいいですね。バッテリー内蔵(連続使用時間は約6〜8時間)で取り回しも良いし、省スペースに保管できる所もGOOD。これで実勢価格1万4300円なら、カジュアルなアナログ・レコード入門にはベストな一台かも。
<取材・文/折原一也 撮影協力/CICONIA>
折原一也|1979年生まれ。PC系出版社の編集職を経て、オーディオ・ビジュアルライター/AV評論家として専門誌、Web、雑誌などで取材・執筆。国内、海外イベント取材によるトレンド解説はもちろん、実機取材による高画質・高音質の評価も行う。2009年によりオーディオビジュアルアワード「VGP」審査員/ライフスタイル分科会副座長。YouTube
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